透析予防体制の確立をめざして 第17回日本糖尿病教育・看護学会開催

第2999号 2012年10月22日

透析予防体制の確立をめざして 
第17回日本糖尿病教育・看護学会開催

 

第17回日本糖尿病教育・看護学会が9月29-30日,任和子会長(京大大学院)のもと,国立京都国際会館(京都市)で開催された。「糖尿病重症化予防」をテーマに掲げた今回,糖尿病患者のセルフケア支援を実践するために果たすべき看護師の役割やケアを考察する演題が多く並んだ。本紙では,2012年度診療報酬改定で新設され,糖尿病の重症化予防の促進に期待がかかる,「糖尿病透析予防指導管理料」について議論された特別企画のもようを紹介する。
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任和子会長
 新規人工透析導入患者の原疾患として最も多くみられる糖尿病性腎症。その割合は現在も増加傾向にある。こうした現状を受け,2012年度診療報酬改定においては「糖尿病透析予防指導管理料」が新設された。外来糖尿病患者に対し,医師,看護師または保健師,管理栄養士などで構成された医療チームが,重点的な医学管理に基づいて透析移行予防に当たることについて,月1回に限り350点を算定できるようになった。同管理料は生活習慣病対策の充実,チーム医療の促進の原動力として期待されている。
「糖尿病透析予防管理料」診療報酬化の今後
 特別企画「糖尿病における看護実践と診療報酬――平成24年度社会保険診療報酬改定における糖尿病透析予防指導管理料の意義と将来」(座長=岐阜県立看護大・黒江ゆり子氏,千葉大大学院・黒田久美子氏)では,3人のシンポジストが登壇。糖尿病透析予防指導管理料の評価に至るまでの日本糖尿病教育・看護学会(JADEN)の活動が報告され,今後医療チームの中で看護師に期待される役割について議論がなされた。
 厚労省保険局医療課の習田由美子氏は,診療報酬改定のプロセスを紹介し,糖尿病透析予防指導管理料について概説した。同管理料は施設基準の一つに,算定した患者の人数のほか,受診継続率やHbA1c,腎機能などの改善・維持の状況を示したデータを,毎年,地方厚生(支)局へ報告することを求めている。氏は,「現場で蓄積されたエビデンスが,次回の診療報酬改定の検証材料になる」と述べ,今後の同管理料の充実のためには透析予防効果の有効性を示していく必要があることを訴えた。

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特別企画のもよう
 JADEN政策委員会の柴山大賀氏(筑波大)は,糖尿病透析予防指導管理料の診療報酬新設に至るまでに同学会が行った活動を紹介した。JADENでは,英国のDESMONDプログラムに基づき,医療技術評価提案書「在宅非インスリン使用糖尿病初期管理料」(案)を作成し,看護系学会等保険連合に提出。その後,厚労省のヒアリングにおいても,初診の2型糖尿病患者への療養指導の具体的な方法を示し,その有効性を説明した。他学会による同様の働きかけもあり,最終的に中央社会医療協議会の支払い側委員の高い評価を得て,今回の診療報酬算定につながったという。JADENが提供した情報は同管理料の施設基準に一部盛り込まれるなど,診療報酬化にJADENが一定の役割を果たしたことを報告した。
 看護師の役割について,JADENの立場から言及したのは数間恵子氏(元東大大学院)。氏は,透析予防を図るチームにおける看護師の6つの役割として,「チーム内の連携・調整」「糖尿病性腎症と生活行動との関連の説明」「具体的療養行動の相談」「セルフモニタリング指導」「病状管理指導」「患者が抱く戸惑いへの対応」を提示した。また各施設の今後の課題として,「透析予防診療チーム」の立ち上げ,外来糖尿病患者の腎症の病期など情報の把握や共有,病期に即したケアを提供するための仕組みづくりを挙げ,透析予防の医療チームへの積極的な参加を呼びかけた。

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食欲と運動不足に要注意 糖尿病・内分泌内科 秋から冬に悪くなる糖尿病

食欲と運動不足に要注意 糖尿病・内分泌内科
秋から冬に悪くなる糖尿病

田中内科クリニック 田中啓司院長

2012年10月19日号
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 進行しても自覚症状がなく、長い間時間をかけて心筋梗塞や網膜症、神経障害などを引き起こす糖尿病。秋から冬にかけて悪化することが多いという。糖尿病を専門とする「田中内科クリニック」の田中院長に話を聞いた。

 糖尿病は遺伝的要素と生活習慣の乱れにより引き起こされることが多い病。「秋は果物を食べ過ぎて血糖値が上昇し、今まで正常値だった人も糖尿病に足を踏み入れる人が多い」という。

 特に柿やみかんは、「果物だから大丈夫」と思いがちだが実は糖質が高く、食べ過ぎはNG。「朝食や昼食の時、すなわち日中体を動かしている時に果物を食べるのはまだいいが、夕食後に食べると果糖は体にたまりやすい」と田中院長。

 また、食事の面では、ごはんをはじめとした炭水化物を減らすダイエットが流行りだが、意外におかずの方がカロリーが高く注意が必要。主食、副食をバランスよく摂取することが大切だという。

 また、寒さなどによる運動不足も、悪化の原因のひとつ。適度な運動が予防につながる。

早期発見が大切

 健康診断で血糖値が高めと診断されたら、糖尿病予備軍の可能性も。糖尿病の検査は1分で結果がでるので、早めの受診を。

 インフルエンザの予防接種も予約受付中。
 
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田中内科クリニック
神奈川県大和市1-3-15ミラービル 3F
TEL:0462651024
http://www.tanakanaika-clinic.com/

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減量手術で糖尿病が治る? 6年後の寛解率6割超 米研究

減量手術で糖尿病が治る? 6年後の寛解率6割超 米研究

2012年10月18日

 減量の方法として、欧米などで盛んに行われている「胃バイパス手術」。胃の一部を切り取ったり小袋に分けたりして十二指腸や小腸につなぎ合わせる、つまり胃を小さくする手術のことで、タレントのKONISHIKIさんが受けたことで有名だ。米ユタ大学医学部のTed D. Adams氏らは、胃バイパス手術を受けた糖尿病患者を検討したところ、術後6年目に糖尿病が寛解(症状が落ち着いて安定した状態)した割合が60%を超えたと、米医学誌「JAMA」(2012; 308: 1122-1131)に発表した。

糖尿病の新規発症率も抑制

 胃バイパス手術は、胃を小さくすることによって少ない食事量で満足できるようになり、体重が減少する。これによって多くの健康リスクが緩和されると考えられている。

 Adams氏らは、18~72歳のBMI(肥満指数)35以上の肥満者1,156人(女性82%、平均BMI 45.9)をルーワイ胃バイパス術(胃を小袋に分けて小腸につなぐ術式)を受けた418人(手術群)、手術を希望したものの受けなかった417人(第1対照群)、手術を希望しなかった群321人(第2対照群)に分類。6年後の体重変化と、糖尿病や他の健康リスクとの関係を検討した。

 その結果、6年後の体重は第1対照群が0.2%増加、第2対照群では変化がなかったのに対し、手術群では27.7%減少。減少した体重を維持している割合も手術群が優れていたという(術後2年目で94%、6年目で76%)。

 術後6年目の糖尿病寛解率は手術群で62%と、第1対照群の16.5倍、第2対照群の21.5倍だった。また、糖尿病の新規発症率も第1、第2対照群の17%と15%に対し、RYBG群では2%と低かった。

(編集部)

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自販機で「1型糖尿病」研究支援 南越前の男性、売り上げを基金に

自販機で「1型糖尿病」研究支援 南越前の男性、売り上げを基金に
(2012年10月18日午前10時00分)

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売り上げの一部が1型糖尿病の研究基金に寄付される自動販売機と、協力を呼び掛けている川崎さん=鯖江市新横江2丁目のめがね会館

 発症原因や治療方法が解明されていない「1型糖尿病」を患った3歳の息子を持つ福井県南越前町の父親が、売り上げの一部が同病の研究機関に寄付される支援型自動販売機の設置、普及に乗り出した。飲料会社と連携し、先月から丹南地区で5台が稼働。本年度中に県内で50台の設置を目標にしており、広く協力を呼び掛けている。

 福井県南越前町牧谷の経営コンサルタント川崎直人さん(48)で、長男が昨年10月に2歳で発症した。現在、インスリンを自動で体内に投与する小型ポンプを常時装着し、おしりにチューブを差し込んで生活している。

 発症した当時は「原因が全く分からず、息子に申し訳ないという自責の念しかなかった」という。それでも「何か自分にできることはないか」と模索していたところ、同じ1型糖尿病患者や研究機関を支援している認定NPO法人日本IDDMネットワーク(佐賀市)の存在を知った。今年5月に法人事務所を訪れた際、支援型自販機のことを教わり、県内で普及させようと決めた。

 北陸各県で支援型自販機の設置を促進している北陸コカ・コーラボトリング(本社富山県高岡市)などの協力を得て先月、川崎さんの事務所がある鯖江市のめがね会館や南越前町の南条文化会館、南条地区公民館、上牧谷区民センターの4カ所に計5台を設置した。

 売り上げの一部は同社を通じて同法人の基金に積み立てられ、研究機関に助成される。飲料の価格は変わらない。

 川崎さんは今後も県内の企業や公共施設などに設置協力を呼び掛けていく。既存の自販機を支援型に切り替えることもできる。川崎さんは「1型糖尿病を認知してもらい、多くの人に協力してほしい」と話している。

 また、川崎さんは糖尿病患者が血糖値や体重などを入力して管理できる無料ウェブサイト「ディエムアイランド」を立ち上げた。川崎さんの事務所と同じフロアに事業所を構えるソフトウエア開発会社「ソニアシステム」が協力し運営している。

 自販機やサイトの問い合わせはディエムアイランド事務局=電話0778(51)8399。

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減量手術で糖尿病が治る? 6年後の寛解率6割超 米研究

減量手術で糖尿病が治る? 6年後の寛解率6割超 米研究

 減量の方法として、欧米などで盛んに行われている「胃バイパス手術」。胃の一部を切り取ったり小袋に分けたりして十二指腸や小腸につなぎ合わせる、つまり胃を小さくする手術のことで、タレントのKONISHIKIさんが受けたことで有名だ。米ユタ大学医学部のTed D. Adams氏らは、胃バイパス手術を受けた糖尿病患者を検討したところ、術後6年目に糖尿病が寛解(症状が落ち着いて安定した状態)した割合が60%を超えたと、米医学誌「JAMA」(2012; 308: 1122-1131)に発表した。

糖尿病の新規発症率も抑制
 胃バイパス手術は、胃を小さくすることによって少ない食事量で満足できるようになり、体重が減少する。これによって多くの健康リスクが緩和されると考えられている。
 Adams氏らは、18~72歳のBMI(肥満指数)35以上の肥満者1,156人(女性82%、平均BMI 45.9)をルーワイ胃バイパス術(胃を小袋に分けて小腸につなぐ術式)を受けた418人(手術群)、手術を希望したものの受けなかった417人(第1対照群)、手術を希望しなかった群321人(第2対照群)に分類。6年後の体重変化と、糖尿病や他の健康リスクとの関係を検討した。
 その結果、6年後の体重は第1対照群が0.2%増加、第2対照群では変化がなかったのに対し、手術群では27.7%減少。減少した体重を維持している割合も手術群が優れていたという(術後2年目で94%、6年目で76%)。
 術後6年目の糖尿病寛解率は手術群で62%と、第1対照群の16.5倍、第2対照群の21.5倍だった。また、糖尿病の新規発症率も第1、第2対照群の17%と15%に対し、RYBG群では2%と低かった。

あなたの健康百科(編集部)

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働き盛りの糖尿病患者はインフルエンザ起因の入院が多い

働き盛りの糖尿病患者はインフルエンザ起因の入院が多い

 働き盛りの糖尿病患者は、同じ年代の非糖尿病成人と比較して、インフルエンザ起因の入院が多い――。カナダ・マニトバの集団コホート研究で明らかになったもので、糖尿病患者はハイリスクでワクチン接種の必要性が高いとする現ガイドラインを支持する結果である。10月1日から5日までドイツ・ベルリンで開催された第48回欧州糖尿病学会(EASD2012)で、カナダUniversity of AlbertaのLau D.氏が報告した。

 ガイドラインでは、糖尿病成人に対して、季節性インフルエンザ予防のための年1回のワクチン接種を推奨している。65歳以上の高齢者では、糖尿病の有無にかかわらず接種が推奨されており、ガイドラインは、働き盛り(65歳未満)の糖尿病患者が、インフルエンザ感染高リスクであることを指摘するものとも言える。しかしこれまで、このことを支持するエビデンスは限られていた。

 Lau氏らは、2000年7月1日から2008年6月30日までのカナダ・マニトバ州の健康保険データベースから、成人糖尿病患者と、対照として、患者1人に対して年齢、性別、保険加入地域を合わせた非糖尿病成人2人を登録。インフルエンザ様症状での来院あるいは入院(ILI群)、肺炎、インフルエンザによる入院(PI群)、すべての原因による入院(ALL群)の頻度を調査。交絡因子を補正した後の罹患数が、オフシーズンと比較して、インフルエンザシーズン中に、どの程度増加するかを検討した。

 

 交絡因子は、年齢、性別、ワクチン接種の有無、SES(社会経済的地位:近隣の収入、住居)、受診歴、生産効率の指標(ADG数)などとした。

 登録されたのは、糖尿病患者9万5624例(うち65歳未満5万6513人、62%)と、背景を合わせた健常対照者16万9965人。糖尿病患者ではインフルエンザ感染が、インフルエンザシーズンにおけるアウトカムの相当部分に寄与しており、65歳未満では、ALL群が6%高率(HR:1.06、95%CI 1.02-1.10)、高齢患者では、ILI群が3%高率(HR:1.03、95%CI 1.01- 1.05 )だった。また1イベント予防のためにワクチンを要する人数(NNV)は、PI群とALL群で、年齢を問わず、糖尿病患者で低値だった。

 Lau氏は本研究の限界として、潜在的生態学的錯誤(例えばRSウイルス[respiratory syncytial virus:RSV]や、医学的に問題とされないインフルエンザ)があることを断った上で、働き盛りの糖尿病患者は、同じ年代の非糖尿病成人と比較して、インフルエンザに起因する入院が多かったことを強調。「この結果は、糖尿病を高リスクととらえて、よりワクチン接種の必要性が高いとする現ガイドラインを支持するものである」と結論づけた。

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長時間座っている人は早死にのリスク上昇

長時間座っている人は早死にのリスク上昇

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©

Flickr.com/Kim Pierro

   長時間座っている人は、座る時間が少ない人と比べて、心臓病や2型糖尿病になるリスクが上昇し、早死にする確立も高い。レスター大学の学者たちは、このような結論を導き出した。
   糖尿病にかかるリスクが最も高いのは南アジア出身者だった。興味深いことに、スポーツをしているか否かは、リスクに影響しないという。学者たちは、予防のために、1時間に2-3分でも休憩を取り、席から離れて歩くことを勧めている。
  2型糖尿病は、メタボリック シンドロームが原因となって発症する。インスリンの分泌量が減少して作用が低下し、慢性高血糖症を進行させる。
  medvesti.comより

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糖尿病の足切断防ぐ新ステントを国内初投入――米医療機器大手副社長に聞く

糖尿病の足切断防ぐ新ステントを国内初投入――米医療機器大手副社長に聞く

12/10/17

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毎年、世界で3000万人を超える人々が発症するとされる末梢動脈疾患。脂質による沈着物で動脈が狭まり、血流が制限されることで、重度の段階まで進むと足先に壊疽(えそ)が生じて下肢切断に至ることもあるという。主なリスク要因は糖尿病で、高血圧やアテローム性疾患(動脈硬化)、高コレステロール症などもこのリスク因子となりうる。

 そうした太ももの動脈の詰まりの治療に使われるステントの新製品が、7月から保険適用になった。同製品の開発を手掛けた米国の医療機器メーカー、クックメディカルは日米両国で同時に製造販売承認を申請。米国に先駆けて今年1月、日本で承認された。“デバイスラグ”(日本での医療機器承認のタイミングが欧米に比べて遅いことを意味する)の解消に向けた画期的な一歩と同社では説明している。

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「Zilver PTX薬剤溶出型末梢血管用ステント」

 今回来日したクックメディカルのバリー・トーマス副社長(アジア・パシフィック地域担当ディレクター)に、アジアの医療機器市場の動向や“デバイスラグ”に対する見方などを聞いた。

――クックメディカルのアジア・太平洋地域における業績の現状は。
 
 当社にとって最も急速な成長を遂げている地域だ。最初に営業展開を開始したのは豪州で、1979年。2007年には同国のブリスベンにアジア・太平洋地域の本部を立ち上げた。02年の同地域の売上高は5000万ドルだったが、昨年は3億0300万ドルへ拡大。今年は4億0500万ドルとさらに伸びる見通しだ。現在、135カ国で製品を販売しているが、全体の20%を同地域での売り上げが占める。

――同地域での売り上げ増をリードしているのは中国なのか。

 いや違う。米国に次いで日本がダントツで2位という状況だ。ステントグラフト(人工血管にステントを取りつけた製品)と薬剤溶出型ステント(DES、薬剤が表面に塗布され血管が再び詰まるのを防ぐステント)が牽引役となっている。胸部や腹部の大動脈瘤治療に使われるステントが承認を受けたことも増収の一因だ。

 総販売代理店を通さず、全国の販売代理店への直接販売する体制へ切り替えたことも、売り上げ拡大につながっている。

――太ももの動脈を広げるのに使うステントが米国に先駆けて日本で承認を受けたが、日本のデバイスラグの問題はなかなか解消されていないとの指摘は依然として多い。

 メーカー側にもデバイスラグを引き起こしている面があるのではないか。今回、承認を取るうえで学んだことは、日本の審査当局である医薬品医療機器総合機構(PMDA)が何を求めているのかを十分に研究し、事前に把握しておくのが必要ということだ。ただ、審査が長期間に及んだ場合、製品を開発した当時のスペックと、日本で発売しようとするものの間に違いが出たりしてしまう。そうなると、もう1回、データを取り直して治験(薬事法上の承認を得るための臨床試験)をせざるをえない。このため、どうしても時間がかかる。
 
 もっとも、現在は日本に限らず、世界各国の審査当局が承認までに時間をかけるようになった。米国食品医薬品局(FDA)もしかり。中国でも同様だ。規制当局は自らの判断が正しくなければならないというプレッシャーに直面し、リスクを取れなくなっているのだ。それゆえ、メーカーに対する要求も厳しい。

 当社としては申請時に当局とオープンかつ効率的なコミュニケーションを行う必要がある。同時に、消費者にも理解してもらうことが大事だ。それが結局はデバイスラグ解消にもつながる。

――日本では治験期間が長く、研究開発費が高くついてしまうとの声も聞く。小さい病院が多数存在するため、営業費用も膨らみがちなどといわれる。一方で、国の医療費抑制の流れを受けて保険償還価格は右肩下がりで推移。参入している外資系医療機器メーカーにとっては今後、ビジネスが一段と難しくなるのではないか。

 どんなビジネスであれ、あるいはどこの国にせよ物事は変化していく。開発コストが安く済む時代は終わった。当社としては企業努力をするしかない。たとえば、臨床試験に際して日本では厚労省やPMDAに対して、海外在住の日本人の被験者を症例として認めてもらえないかといったことをお願いするケースもある。今回のステントの治験ではそれを許可してもらった結果、グローバルな形でデータを取ることができた。

 今は医療機器でも承認や発売の前にすべてのデータを取るのではなく、市販後調査でデータを収集するということができないかという動きが出てきている。市販後であれば、被験者には当該製品を使った治療を受けたいという患者が多く含まれている。真の意味でのパフォーマンスがデータに反映されるわけで、患者には有益だ。メーカー側も、市販されていればすでに売り上げが計上されているはず。その収入を市販後調査に充てることも可能になる。

 医療費高騰は世界各国共通の課題だ。「コスト・トゥー・マーケット」が高すぎることで、市場に出せないまま終わってしまう製品があるという状況は、メーカーにとっても残念なこと。患者もいい製品にめぐり会う機会を逸することにもなってしまう。

■中国の医療機器市場は2億5000万人規模

――中国での販売について聞きたい。景気減速観測が台頭しているが、医療機器市場への影響はないのか。

 中国の5カ年計画では、政府がヘルスケア振興を標榜しており、他の産業に比べると、医療産業は有利な立場だ。確かに、経済成長のピッチは鈍っているが、中間層が厚みを増しており、医療へのアクセスのニーズも高まってきた。当社の中国事業は24~25%の伸びを示している。

 中国の医療機器市場は2億5000万人程度を対象にしたマーケット。米国のウォールストリート流の見方では開拓がままならない。欧州での販売の落ち込みを中国での拡大で相殺しようといった視点は誤りだ。特別な存在と位置づけるべき。5年から10年、あるいは20年というタイムスパンで見れば、とても大きな市場に飛躍するのは間違いないだろう。

――中国で苦戦している日本の医療機器メーカーからは、代理店政策が難しいとのぼやきが聞かれる。

 中国はユニークな市場。他国でこれまでに培ってきた代理店の扱い方や営業のテクニックは通用しない。日本だけでなく、米国や豪州のメーカーにもいえることだ。中国で大事なのは「リレーションシップ」。誰と誰が知り合いで、どういう関係かといったことに基づいて社会が動く。

 当社の中国拠点のマネジメントを取り仕切るのはすべて中国人であり、「ガバメント・リレーションシップ」という中央政府や地方政府専従の役職を設けている。この辺りが日本の企業では徹底されていない。

 中国には多くの規制やルールが存在するが、日系企業の場合、「規則は規則」であり、その範疇を逸脱できないとあきらめてしまう。これに対し、「法律は法律、しかし……」と考えるのが中国流。会話をしているうちに、「それはそれでいいや」となってしまう面もある。

 ビジネスにも時間がかかる。ミーティング(会議)もイーティング(食事)、そして、グリーティング(あいさつ)にも。中国人にとってのビジネスは、ディールを決めれば終わりではない。それぞれの国のビジネスには、地域独自のものがある。日本だってそう。ビジネスに関する連絡にFAXを利用することもあるが、豪州ではメールが一般的。だからといって、「なぜFAXなのか」などといらいらしても仕方がない。

――日本では医療機器を販売する際、病院で機器購入に影響力を有するキー・オピニオン・リーダー(KOL)のケアが大事などといわれる。中国では中央・地方政府にKOLがいるということか。

 その通りだ。KOLは医学界だけでなく、政府の医療分野にもいる。先日、北京で開かれた会議の展示ブースにも厚生労働大臣などがやって来た。つながりやコネなどが大切になる。

――アジア・太平洋地域での売り上げの見通しは。

 5年以内には保守的にみても8億ドルの売り上げは達成できるだろう。「アジア・太平洋地域」に含まれるのは現在、9カ国だが、15カ国に広がってくる。同地域全体の今年の売り上げは07年度の欧州地域のそれを上回るだろう。来年には10年時点での欧州の売り上げを上回る見込みだ。

 新たな市場として注目しているのはインドネシア。4人で構成されたタスクフォースを作り、今後の展開を検討しているところだ。人口の多さは魅力。天然資源にも恵まれており、それを受けて医療分野も洗練されてきている。同国が豪州に近いのも当社には有利だ。

 ベトナムへの期待も大きい。インドネシアに比べると成長のスピードはゆっくりだが、中間層も拡大しており、ヘルスケアは大変魅力的な分野だ。

Barry Thomas
ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル社を経て、2001年にクックメディカル入社。現在、豪州にあるクック社のマネージング・ディレクターも務める。

(聞き手:松崎泰弘 =東洋経済オンライン)

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働き盛りの糖尿病患者はインフルエンザ起因の入院が多い 集団コホート研究で明らかに

2012. 10. 17
働き盛りの糖尿病患者はインフルエンザ起因の入院が多い
集団コホート研究で明らかに

中西 美荷=医学ライター

 働き盛りの糖尿病患者は、同じ年代の非糖尿病成人と比較して、インフルエンザ起因の入院が多い――。カナダ・マニトバの集団コホート研究で明らかになったもので、糖尿病患者はハイリスクでワクチン接種の必要性が高いとする現ガイドラインを支持する結果である。10月1日から5日までドイツ・ベルリンで開催された第48回欧州糖尿病学会(EASD2012)で、カナダUniversity of AlbertaのLau D.氏が報告した。

 ガイドラインでは、糖尿病成人に対して、季節性インフルエンザ予防のための年1回のワクチン接種を推奨している。65歳以上の高齢者では、糖尿病の有無にかかわらず接種が推奨されており、ガイドラインは、働き盛り(65歳未満)の糖尿病患者が、インフルエンザ感染高リスクであることを指摘するものとも言える。しかしこれまで、このことを支持するエビデンスは限られていた。

 Lau氏らは、2000年7月1日から2008年6月30日までのカナダ・マニトバ州の健康保険データベースから、成人糖尿病患者と、対照として、患者1人に対して年齢、性別、保険加入地域を合わせた非糖尿病成人2人を登録。インフルエンザ様症状での来院あるいは入院(ILI群)、肺炎、インフルエンザによる入院(PI群)、すべての原因による入院(ALL群)の頻度を調査。交絡因子を補正した後の罹患数が、オフシーズンと比較して、インフルエンザシーズン中に、どの程度増加するかを検討した。
 
 交絡因子は、年齢、性別、ワクチン接種の有無、SES(社会経済的地位:近隣の収入、住居)、受診歴、生産効率の指標(ADG数)などとした。

 登録されたのは、糖尿病患者9万5624例(うち65歳未満5万6513人、62%)と、背景を合わせた健常対照者16万9965人。糖尿病患者ではインフルエンザ感染が、インフルエンザシーズンにおけるアウトカムの相当部分に寄与しており、65歳未満では、ALL群が6%高率(HR:1.06、95%CI 1.02-1.10)、高齢患者では、ILI群が3%高率(HR:1.03、95%CI 1.01- 1.05 )だった。また1イベント予防のためにワクチンを要する人数(NNV)は、PI群とALL群で、年齢を問わず、糖尿病患者で低値だった。

 Lau氏は本研究の限界として、潜在的生態学的錯誤(例えばRSウイルス[respiratory syncytial virus:RSV]や、医学的に問題とされないインフルエンザ)があることを断った上で、働き盛りの糖尿病患者は、同じ年代の非糖尿病成人と比較して、インフルエンザに起因する入院が多かったことを強調。「この結果は、糖尿病を高リスクととらえて、よりワクチン接種の必要性が高いとする現ガイドラインを支持するものである」と結論づけた。

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「糖尿病診断アクセス革命」‐薬局店頭でHbA1c値を測定、徳島県でも今月末から実施

「糖尿病診断アクセス革命」‐薬局店頭でHbA1c値を測定、徳島県でも今月末から実施

 

薬局店頭での指先採血によってHbA1c値を測定し、糖尿病が疑われる場合は医療機関に紹介する取り組みが、今月末から徳島県で実施される。東京都足立区の薬局が参加して実施中の「糖尿病診断アクセス革命」の徳島版として企画されたもの。徳島県内10薬局が参加する。薬局でのスクリーニングが未治療・未発見の糖尿病患者の掘り起こしに役立つことを実証したい考えだ。

 この取り組みは、研究代表者である筑波大学医学医療系内分泌代謝・糖尿病内科准教授の矢作直也氏と、徳島文理大学薬学部在宅・地域薬学教授の中田素生氏との共同研究として、徳島県医師会糖尿病対策班と連携して実施される。

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コーヒーを1日6杯飲めば「前立腺がん」「子宮がん」のリスクが低下することが判明!

コーヒーを1日6杯飲めば「前立腺がん」「子宮がん」のリスクが低下することが判明!
 

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コーヒー愛好家にとって、この上ない喜びなのかもしれません。なんとコーヒーを飲むと前立腺がんや、子宮がんのリスクが低下するとのこと。さらに糖尿病、胆石、大腸癌、さらにはパーキンソン病のリスクもカットしてくれるという事で、まさに魔法のようなドリンク。これは毎日飲まずにはいられないということになりますが、ただ飲むだけでは駄目のようです。
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最近の研究結果によると、117000人のボランティアを対象に研究を行った結果、毎日コーヒーを4~6杯飲む方は飲まない方に比べ、25%の子宮がんのリスクを抑え、更に18%の前立腺がんのリスクを抑えたという。さらに糖尿病、胆石、大腸癌、さらにパーキンソン病のリスクもカット。驚くべき内容が発表された。

コーヒーに含まれる成分が、血圧の急上昇を抑える可能性が示唆されているようで、一説によるとインスリンレベルの有益な効果が期待できるのではないかということだ。

また、それら成分が、抗炎症作用や抗酸化作用により癌細胞の増殖を抑える働きがあるのではないかと研究者はみているようだ。

コーヒーはまさに夢のようなドリンクではあるが、一方で砂糖やクリープ等を多用することで効果を相殺してしまう恐れもあると警鐘を鳴らしている。

思わぬ効果によるコーヒーの期待が高まるが、1日6杯近くも飲む必要があると言う事で必要以上の水分を摂取することにも問題があるのではないかと心配でならない。

【記事参照】
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2217230/Coffee-cancer-Six-cups-day-cuts-risk-womb-prostate-cancer.html?ITO=1490

看護師の書いた糖尿闘病記
夫の糖尿病と闘い、克服していった生々しい記録。勇気が出ます
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信頼する医師に出会えた

信頼する医師に出会えた

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教室で子どもを指導する田村薫さん=広島市佐伯区

 「プロのスポーツ選手でも、同じ病気の人がいるんだ」
 広島県廿日市市の田村薫(たむらかおる)さん(43)は記事を見て驚いた。
 「1型糖尿病」と闘う阪神タイガースの投手とエアロビックの選手が、夢を追いかけることを互いに誓った「糖尿病 ふたりの約束」(2007年4月掲載)のことだ。その切り抜きは今でも大切にとってある。
 自身も1型糖尿病の患者。免疫異常により、膵臓(すいぞう)の細胞が壊され、血糖を調節するインスリンが作られない。このため、1日4回のインスリン注射が欠かせない。
 発症は22歳のころ。大学を卒業し、医薬品卸会社に入社して3カ月だった。食べる量は変わらないのに体重が減り続けた。尿の回数が1日10回以上に増え、だるさも続いた。総合病院に3週間入院した。
 小さいころから病弱で、2歳からぜんそくを患っていた。「なんで私ばっかりこんな目にあうの」。入院中、毎日、病院の屋上で泣いた。
 階段を上るのもつらくなり、会社は2年足らずで退職。別の総合病院に7年ほど通院したが、血糖値を示す数値は改善しなかった。
 「何でよくならないんでしょう」と尋ねると、担当医はいきなり「理屈じゃないんだ」と怒鳴った。返す言葉がなく、帰りの電車で大泣きした。病院から足が遠のいた。
 02年4月。左目の「眼底」に出血があり、最後の望みとして友人に紹介された別の病院を訪ねた。
 医師に、インスリンの量を自分で調節したいと申し出ると「勝手なことを言ってはだめ。(私たち医師が)ちゃんと患者さんのことをみているから」と叱られた。この医師は「いつでも電話してきてください」といい、日常生活の疑問にもしっかりと答えてくれた。
 発病から10年以上。ようやく信頼出来る医師と出会えたと思った。今では、血糖値は落ち着いている。
 会社を退職した後は、広島市内で対話力や考える力を養う教室の講師を務めている。生徒は6歳から社会人まで様々。中には発達障害の子もいる。自分も一人ひとりに寄り添っていきたいと思っている。(土肥修一)

看護師の書いた糖尿闘病記
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鉄分の過剰摂取が糖尿病リスクに 中国解析

鉄分の過剰摂取が糖尿病リスクに 中国解析
ヘム鉄のみで認められる

 貧血の予防などに鉄分は必須だが、過剰な摂取は肝硬変や心不全など内臓の病気を引き起こす。その1つとしてこれまでも指摘されてきた糖尿病に対するリスクについて、中国・華中科技大学同済医学院のWei Bao氏らが、動物性食品のみに含まれるヘム鉄の過剰摂取によって2型糖尿病リスクが上昇することが示されたと、10月10日付の英医学誌「BMC Medicine」(電子版)に発表した。一方、非ヘム鉄を含む全鉄では、こうした関連が認められなかったという。

1日1ミリグラム増加でリスクが1.16倍に
 Bao氏らは、2012年4月22日までに報告された計449本の論文を評価し、そのうち11本についてメタ解析を行った。
 その結果、ヘム鉄を過剰摂取しているグループで糖尿病リスクが1.33倍上昇したが、全鉄では上昇が確認されなかった。なお、解析対象のうち1つの研究では、全鉄を摂取していたグループの多くが非ヘム鉄摂取グループだったという。また、ヘム鉄では1日当たりの摂取量が1ミリグラム増えるごとに糖尿病リスクが1.16上昇したが、全鉄では上昇が示されなかった。
 さらに、体内に蓄積された鉄分が最も高いグループは、最も低いグループに比べて糖尿病リスクが1.70倍上昇したことも分かった。これは、鉄分の蓄積に関連する炎症マーカーの影響を除外しても変わらなかったという。
「鉄分の食事摂取基準値の再考が必要」
 今回の解析結果について、Bao氏らは「ヘム鉄を多く摂取している人では、摂取量が少ない人と比べて糖尿病リスクが有意に高まることが認められた」と結論。一方で、「全鉄(非ヘム鉄)ではこうした関連は確認されなかった」と続けた。
 また、「強力な酸化作用を持つ鉄は、膵臓(すいぞう)のβ(ベータ)細胞を攻撃する可能性が示されていることなどから、鉄分の過剰摂取と糖尿病リスクの関連は妥当と言える。しかし、そのメカニズムは十分に解明されていない」として、さらなる研究の必要性を指摘した。
 さらに、主に植物性食品に含まれる非ヘム鉄に比べ、動物性食品にのみ含まれるヘム鉄は体内への吸収率が高いことで知られるが、Bao氏らは「普段から鉄分の摂取が多い国の人々などでは、特に食事摂取基準値を再考する必要がある」と訴えた。

あなたの健康百科(編集部)

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低糖質ケーキ糖尿患者も歓迎 金沢の店開発 小麦粉、砂糖使わず

低糖質ケーキ糖尿患者も歓迎 金沢の店開発
小麦粉、砂糖使わず

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低糖質ケーキを囲む堀田店長(左)ら

 糖分を極力抑えた「低糖質ケーキ」が金沢市扇町の「堀田洋菓子店」で販売され、評判を呼んでいる。ダイエットに敏感な女性のほか、糖尿病患者やその家族からも喜びの声が寄せられており、堀田茂吉店長(56)は、さらにバリエーションを広げようと意気込んでいる。
 堀田さんの低糖質ケーキ作りは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブックで知り合った糖尿病の女性から「糖質制限を気にせず食べられるスイーツを作ってほしい」と要望を受けたことがきっかけ。ネットや業界誌に紹介されていたレシピで試作したところ、満足できる味でなかったため、一から開発に乗り出した。
 菓子屋の基本となる小麦粉や砂糖が使えないという高い壁。試行錯誤を重ね、1か月後に、ナッツの粉末や無農薬大豆粉などで「しっとりした香り豊かな」スポンジ生地を作り、満足できる味のケーキを完成させた。
 金沢大付属病院の医師らで作る生活習慣病治療のNPO「Team DiET」からもアドバイスを受けた上で販売を開始。ショートケーキから始まり、今ではロールケーキや焼き菓子など7種が店頭に並んでいる。
 糖尿病の父と一緒にバースデーケーキを食べたという金沢市内の主婦(37)は「父はいつも見ているだけだったので、家族みんなで喜ぶことができた」と話し、別の主婦(47)も「控えめな甘さの分、より甘さを感じておいしい」と大満足だ。
 「次は早くチーズケーキを作って」「ティラミスもお願い」と常連客からは要望が絶えない。堀田さんは「40年近くケーキを作ってきたが、こんな反応は初めて。お客の声を直接聞き、それに応えることが、どれだけうれしいことか。これぞ菓子屋冥利」と、お客の笑顔を増やしていくつもりだ。
 問い合わせは同店(076・231・2657)。
( 2012年10月12日   読売新聞)

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「糖尿病最新療法2」岡本卓著

【気になる新刊】
「糖尿病最新療法2」岡本卓著

2012年10月11日 掲載

 糖尿病治療による低血糖の恐ろしさと、心筋梗塞の予防を訴えた前著から3年。世界の最新研究を踏まえながら、改めて日本の糖尿病治療の問題を提起する。
 日本では、糖尿病治療薬による重症低血糖の患者が増加傾向にあるという。血糖値が極端に低くなり、脳障害を起こして植物状態になったり、死亡したりするケースもあるそうだ。
 過去2カ月ほどの平均的な血糖状態を示すHbA1cは、欧米では6.5~7.5%にコントロールすることが求められる。それ以下だと、低血糖によるさまざまな弊害が表れるとされている。ところが日本では、6.4%以下の患者が少なくないと著者。
 うつやがんとの関連性にも着目し、厳しすぎる血糖コントロールに警鐘を鳴らす。
(角川マガジンズ 800円)

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