デート中でもこっそりインスリンを注入する方法

 1型糖尿病や、膵臓の切除により糖尿病になった患者さんは、インスリン注射を切らすと糖尿病性ケトアシドーシスに陥る可能性があり、命に関わる。また、2型の糖尿病患者でも、病態の進んだ患者さんや、コントロールが悪くプライマリケア(かかりつけ)医またはNPから内分泌科へ紹介されてきた患者さんでは、1日に4~5回のインスリン注射を打っていることも多い。こういった患者さんには、インスリンポンプの着用を勧めることがある。ポンプを使用することで、より細やかな血糖値のコントロールを目指すのだ。内分泌科で働くNPや医師は、当然、様々なポンプの性能や使い方にも熟知していなければいけない。

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血糖値の急激な上昇は太る原因になる

2017/10/30

健康

魚→肉の順に!

糖尿病専門医が教える「食べる順番変えるだけダイエット」の新事実

 

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食事をする際に、「おなかがすいた! ごはんがおいしい!」と白ごはんから食べ始めることはありませんか。

糖尿病専門医として患者さんのカロリーコントロールの指導にあたる福田正博医師は、「空腹時にいきなりおにぎりやパンを食べると、太る原因になることが分かっています。その根拠は、血糖値の上昇に関係します」と話します。

ダイエット法としてよく知られる「食べる順番を変えるだけダイエット」の医学的な観点と、新しく分かった研究結果について詳しく聞いてみました。

はじめに福田医師は、食べる順番を変えようというる方法について、「社会的に流行する前から、糖尿病の治療の現場で実践されてきた食事療法のひとつです。ダイエットというより、血糖値の上昇を防ぐための食べ方なんです」と説明します。

えっ、そうなんですか。流行のダイエット法とは違うわけでしょうか。

「食後は誰しも、血液中のブドウ糖の濃度を表す血糖値が少し上昇します。メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)や糖尿病の患者さんの場合は、食後の血糖値の上がり方が急激なことがあります。

これを『血糖スパイク』と呼ぶこともあります。この血糖スパイクが血管の壁を傷めつける結果、血管が硬くなり、いわゆる動脈硬化を引き起こします。すると、

脳卒中や心筋梗塞(こうそく)といった命に関わる病気につながる危険性が高まります。

そういった悪循環を防ぐにはまず、食事による血糖値の上昇を抑えるために、『食物繊維が豊富な野菜、キノコ、海草から食べ始め、次に肉や魚、豆類などのタンパク質を、その後に炭水化物のごはん、パン、めん類の順に食べるとよい』ということが、国内外の多くの研究で医学的に明らかになっています」

その糖尿病対策のひとつの方法が、一般の人にも広がったということでしょうか。

「そのようです。結論から言って、これが急に上昇すると太る一因となるわけです。

その理由は、血糖値の上昇が刺激となってインスリンというホルモンがすい臓から過剰に分泌されることにあります。インスリンは血液中にあるブドウ糖をエネルギー源として筋肉細胞などに取り込んで燃焼させますが、一方で糖を脂肪細胞に取り込んで蓄える作用もあります。

つまり、インスリンがたくさん分泌されると、脂肪がついて太りやすいということになります。早食いやドカ食いをすると太るのも、このインスリンの影響が大きいわけです」と福田医師。

では「食べる順番を変えるだけダイエット」の真意は、この方法でやせると言うよりは、血糖値の急な上昇を抑え、インスリンが過剰に分泌されない食べ方をしようということでしょうか。

福田医師は、「そうです。空腹時、まっ先に糖質(=炭水化物-食物繊維)を食べるような例えばランチにおにぎり2個とうどんといった食事では血糖が急上昇し、このような食事を続けることは肥満につながります」と注意をします。

タンパク質は魚→肉の順に食べると血糖の上昇が抑えられる

食べる順番を変えるダイエットの本質が理解できたところで、次に「新事実」について、福田医師はこう解説します。

「これまでの順番に加え、『魚と肉の両方を食べるときは、魚から先に食べたほうが血糖値にとって好影響である』という研究データが、日本の研究グループによって発表されています。魚と肉に含まれる脂肪成分の性質の違いから、魚から食べると血糖の上昇も戻るのも緩やかになることが示されています。

たとえば居酒屋で複数の人がおのおのでメニューをオーダーし、肉からがつがつと食べることもあるでしょう。それは体に優しくない食べ方だということを覚えておきましょう」

タンパク質の種類でも、血糖の変化を考えて食べる順番を変えよう! ということです。

汁物、野菜を最初に、ごはん、めん類、パンを最後に食べる

ではここで、食べる順番を変えてダイエットにつなげるコツやプラス情報について、福田医師に教えてもらいましょう。

(1)よく噛(か)む

食べ方についてもっとも重要な方法は、よく噛むことです。当たり前のように思うかもしれませんが、空腹のとき、また好物が目の前にあるとき、よく噛んでいるでしょうか。毎日三食、噛むことを意識しているでしょうか。よく噛むと糖質が吸収される速度がゆるやかになり、内臓への負担が少なくてすみます。

(2)早食いしない

時間がないといって早食いをすると食べすぎになり、せっかく食事の順番を変えても、その効果を低くします。


(3)汁物を先に食べる

味噌汁やお吸い物、スープなど汁物がある場合は、まず、最初に食べましょう。胃に水分を入れると、空腹感を抑えることができます。

(4)野菜の食物繊維で糖や脂質の吸収を抑える

はじめに副菜となる野菜やキノコ、海草類のおかずを食べます。これらに含まれる食物繊維は、小腸での糖や脂質の吸収を緩やかにする働きがあり、食後の血糖値の上昇を抑えます。

(5)主食の前に主菜を食べ、空腹感を減らす

野菜を食べたら、主菜となる魚、卵、肉などのタンパク質を食べます。主食となる炭水化物の前に食べることで空腹感が抑えられ、主食の量を減らすことにもつながります。魚と肉を両方食べる場合は魚から、また、魚か肉を選ぶ場合は、脂分が少なくてカロリーが低い魚にしましょう。

(6)主食は最後にゆっくり食べる

主食のご飯、めん類、パンなどの炭水化物は、最後によく噛みながらゆっくり食べます。

最後に福田医師は、「たとえ同じものを同じ量だけ食べても、これらの方法を実践して血糖とインスリンの分泌が抑えられた場合、脂肪はつきにくくなります。また注意として、誰もができることとは誰もがすぐにしなくなる、ということをも意味します。食べ方への意識を高めて、継続することが何よりも重要です」とアドバイスをします。

食事の順番を変えて、よく噛んでゆっくり食べる。医学的に、これだけで太りにくい体になることが判明しているということです。「白いごはんやめん類、パンをやめたくない」という人は多いと思いますが、この方法なら無理に炭水化物を避けることなく、おいしく食べながら取り組めそうです。

(取材・文 小山田遥/ユンブル)

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ヤクルト本社、シロタ株に新知見 

糖尿病解明へ可能性

 

 ヤクルト本社は、乳酸菌シロタ株の新たな知見を得た。同菌株を使用したプロバイオティクス飲料の継続摂取が、日本人2型糖尿病患者の腸管バリア機能を強化。患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制することを初めて明らかにした。今後、糖尿病の発生メカニズムや病態解明、新薬開発に道を開く可能性を示唆している。

 今回の研究は、順天堂大学大学院医学研究科の金沢昭雄・佐藤淳子両准教授らのグループと共同で行われた。

ヤクルト本社、シロタ株に新知見 糖尿病解明へ可能性 |日本食糧新聞・電子版

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2型糖尿病は食事と運動に厳しくするとよくなるか?

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2型糖尿病は肥満や生活習慣と深く関わっています。治療では食事療法や運動療法が重視されています。

 

食事制限と運動を厳しくすることで、標準的な治療と同等の効果が得られるかが検討されました。

食事・運動の強化は標準的な方法と同等か?

デンマークのコペンハーゲン大学などの研究班が、2型糖尿病患者の治療で食事制限と運動を強化することにより、標準的な治療と同等の効果があるかを調べ、医学誌『JAMA』に報告しました。

この研究は、2型糖尿病と診断されてから10年未満で、治療にインスリン注射を使っていない人を対象に行われました。98人の患者が参加しました。

対象者はランダムに2グループに分けられ、別の方法で治療されました。

  • 標準治療:標準的な治療薬、食事・運動のアドバイス
  • 生活習慣:標準的な治療薬、食事・運動のアドバイスに加え、1回30分から60分の有酸素運動を週に5回から6回、そのうち2回から3回はさらに筋力トレーニングとも組み合わせる。最初の4か月間はすべて監督下で運動をする。炭水化物・タンパク質・脂肪の摂取量のプランを提示され、最初の4か月はカロリー制限をし、食事カウンセリングをする
生活習慣のグループで平均年齢は53.6歳、平均体重は94.7kgでした。標準治療のグループでは平均年齢が56.6歳、平均体重は98.1kgでした。

どちらのグループでも、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の検査値を治療の目標としました。HbA1cは最近1-2か月程度の血糖値を反映します。糖尿病の診断基準の中ではHbA1cが6.5%以上だと「糖尿病型」とされます。ここでは薬を含む治療の目標をHbA1cが6.5%として、6.5%以下になれば薬を減らしたり中止したりする方針が決められました。

12か月後のHbA1cが2グループで比較されました。

食事・運動強化でHbA1cが下がった

次の結果が得られました。

ベースラインから12か月のフォローアップまでで、HbA1c値の平均は生活習慣群で6.65%から6.34%に、標準治療群では6.74%から6.66%に変わり(変化量の平均群間差-0.26%、95%信頼区間-0.52%から-0.01%)、同等性の基準を満たさなかった(P=0.15)。

生活習慣のグループではHbA1cが平均6.65%から6.34%に下がりました。標準治療のグループでは平均6.74%から6.66%に下がっていました。食事・運動を強化したほうが下げ幅が大きい結果となりました。

生活習慣のグループでは47人(73.5%)で糖尿病治療薬が減りました。標準治療のグループで薬が減ったのは9人(26.4%)でした。

治療の害やその他の原因による望ましくないこと(有害事象)について次の結果がありました。

有害事象は生活習慣群で32件(最も多くは筋骨格系の痛みまたは不快感と軽度の低血糖)、標準治療群で5件あった。

生活習慣のグループでは、軽度の低血糖が8人、骨や筋肉の痛み・不快感が14人など、有害事象は32人に発生しました。標準治療のグループでは5人に有害事象が発生しました。

生活習慣のグループの1人に心房細動不整脈の一種)が発生しました。深刻な低血糖や有害事象による死亡はどちらのグループにもありませんでした。

食事・運動の強化は有効?

食事制限と運動を強化する研究を紹介しました。平均してHbA1c値は下がり、7割を超える人が糖尿病治療薬を減らすことができたという結果でした。

血糖値とHbA1c値を適正範囲に保つことは、将来の深刻な病気を減らすために重要です。薬とほかの方法を組み合わせて効果を増すことができるなら、役に立つかもしれません。

ただし、この研究では食事・運動の強化のほうが低血糖などの有害事象が多く発生しています。ほかにも一般に、血糖値をコントロールできていない場合や糖尿病網膜症などの合併症がすでにある場合など、運動を始める前に主治医と相談が必要とされる状況があります。運動は安全性に注意しつつ実践することも大切です。

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糖質制限の過剰ブームは間違いだらけ? 

過去4回「糖質オフ」を特集した『Tarzan』編集長に聞いた!

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大田原透編集長(銀座にあるマガジンハウス編集部にて)

 

 糖質制限ブームはブームを超えて定着した感があるが、糖を摂りすぎてもダメ、減らしすぎてもダメ、短期間はいいが長期間はよくないのでは? など、ルールや議論も多く誤解も多い。雑誌『Tarzan』もなかなか正しく理解されない糖質制限について過去に数回特集を組んできた。そもそも糖質制限はなぜこれほどブームになり、誤解したまま取り組むとどんな弊害を招くのだろうか?  糖質制限を取材してきた雑誌メディアとしての見解を、『Tarzan』編集長の大田原透さんにお話を伺った。

 

■『Tarzan』が過去4回、特集してきた「糖質オフ」の系譜とは?

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――『Tarzan』は過去に何回か糖質制限を特集しています。日本における糖質制限ブームはいつ頃からはじまり、『Tarzan』ではそれをどのように捉えて、どんな切り口で取り上げてきたのでしょうか。

大田原透編集長(以下、大田原) 最初に『Tarzan』が糖質制限に関する記事を掲載したのは2012年2月23日号です。同年1月に「糖尿病に低炭水化物食は是か非か?」というテーマで糖尿病の専門医たちによる公開ディベートが開催されて、当時すでに糖質制限食を実践していたライターさんが取材したことがきっかけでした。

 主催は日本病態栄養学会年次学術集会で、座長は当時、東京大学医学部附属病院長で日本糖尿病学会理事長だった門脇孝先生、肯定派は糖質制限食提唱者で日本糖質制限医療推進協会理事長の江部康二先生、否定派は日本臨床栄養協会理事の久保明先生でした。我々が知る限り、専門医が学会で糖質制限食の是非をまともに討論したのは、日本ではこのときがはじめてだったと思います。

 そのレポート記事を読んで、これはダイエットや健康に関心がある一般の人たちにもすぐに広がるだろうと思い、同年10月11日号で『正しい糖質制限ダイエット 糖質制限が、「体型」と「常識」を変える。』という特集を出しました。医学系雑誌ではない一般誌で、はじめて糖質制限を特集したわけです。このときは、夕食のみ糖質制限する初級から、食材選びも糖質制限を考慮する中級、朝昼晩3食とも糖質制限食を取り入れる上級と、段階別の導入方法を紹介しました。海外ではすでに糖質制限ブームは定着していましたので、アメリカのローカーボ商品やヨーロッパの実例なども紹介しました。

 以降、他のメディアもこぞって糖質制限を取り上げるようになってきたのですが、『Tarzan』は糖質制限だけを支持しているわけではないので、2013年6月27日号で、『糖質制限 VS カロリー制限 最新ダイエット対決』というテーマで特集したんですね。糖質制限とカロリー制限を並列に扱って、朝・昼・夕食、OK&NGフード、運動、食べ比べ、リバウンド、脂質代謝、脳機能、安全性など14のテーマごとに両者を比較しました。ダイエットしたいならあなたはどちらがいいですか?という観点で、それぞれのメリットを紹介したわけです。

 2015年にはかなりメジャーになっていた糖質制限ですが、ちゃんと理解できていない人がまだまだ多い状況でした。そこで、2015年9月24日号の『糖質OFF徹底ガイド』特集で、現在、主流となっているライトな「ロカボ」を取り上げて、長く正しく続けられる糖質制限を徹底的に解説したんです。同じ頃、日本で「ロカボ」を提唱した北里大学北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生が「ロカボ」キャンペーンを推進したことで、穏やかな糖質制限が広まっていきました。

 

■「糖」を敵視しすぎ? 女性はもともと効果が出にくい?

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写真:Pixta

 

――何回も特集する必要性を感じるほど、糖質制限の正しい理解というのは、なかなか浸透しなかったわけですね。

大田原 そうです。ところが過剰なブームはとどまるところを知らず、糖を敵視すぎる傾向が強くなっていったんですね。もともと運動しない人が、糖質を極端に制限することで体力も筋肉も落ちてしまって、ますます動かなくなるという悪循環に陥っているケースもあるようです。しかも、もともと効果が出にくい若い女性まで糖質制限する例も増えてきたので、2017年3月23日号で改めて糖の必要性と上手な摂取方法を問う『気になる糖との賢いつきあい方』という特集を組みました。

 さすがに5回目の特集なので、そろそろちゃんと理解しましょうよという思いで、「自分に適した正しい糖質制限のやり方、ちゃんと理解してる?」という問いかけをしたわけです。

――過去には、「~だけダイエット」やタニタ食堂のレシピ本など数々のダイエットブームがありましたが、糖質制限が流行を超えて外食産業や一般の人にまで定着するほどになったのはなぜだと思いますか。

大田原 糖質制限は、医師が提唱して糖尿病患者の効果があるとされたもので、他の“なんとかダイエット”とは全然別物です。ただ、短期間の糖質制限は効果があると認めている専門家は多いけれども、長期でやったときの弊害はないのか? という点など、まだ議論がわかれているようですね。

 それでも、実践した人たちの多くが効果を実感していますし、「糖ってなんだろう?」と考えることが自分の生活のなかでの気づきにもつながって、食生活を見直す人が増えたんでしょうね。あとはやっぱりライザップの影響も大きいと思います。低糖質と筋力トレーニングによって、わずか2ヶ月間で体を変えることを目標に、トレーナーと顧客と一体となって「結果にコミット」した実例が豊富ですから。著名人の体験談も糖質制限ブームに拍車をかけたと思います。

――ブームって怖いですよね。聞きかじった情報だけを鵜呑みにして、自分にはどういう導入方法が合っているのかよく調べもせずに真似する人が出てくるので、挫折したり、リバウンドしたりするケースも増えます。

大田原 糖質制限に関しては、正直ここまでブームになるとは思ってなかったんですね。『Tarzan』はダイエットそのものに、そこまで興味があるわけじゃないんですよ。大切なのはその先で、「痩せたその体で何をするんですか?」を問うことが我々の役割なんです。運動を習慣化するなどして人生をアクティブに楽しみたい人のための雑誌で、ダイエットが自己目的化している人を応援している雑誌ではありませんから。

 たとえば英米文学を読みたいと思っている人が、文法と単語をずっと覚えていても楽しくないですよね。特にダイエットに関しては、手段と目的をはき違えている人が多いように感じます。ダイエットしたあとの出口の行き先がしっかりある人は、食事制限も運動ももっと楽しめるはずなんですよね。

【後編に続く】

取材・文=樺山美夏

ダ・ヴィンチニュース

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全国に1千万人?
初期症状ない糖尿病に注意
2017年10月26日 17:49

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 全国で糖尿病が強く疑われる人が、推計1000万人に上ることが先月、わかった。重大な合併症を引き起こすこともある糖尿病。知っているようで知らない糖尿病の怖さとは? 諏訪中央病院の鎌田實名誉院長が解説する。

    ◇

■糖尿病とはどんな病気?三大合併症の危険

 全国で糖尿病が強く疑われる人は推計1000万人。これほど多いのは、糖尿病への理解が進んでいないからだという人もいる。糖尿病の“怖さ”を知ることが予防への第一歩だ。

 健康な人は食事をとると、血液中のブドウ糖の濃度、血糖値が上がるが、すい臓から出るインスリンが血糖値を下げる働きをして、時間がたつと元に戻る。糖尿病は、インスリン不足やその作用の低下により、血糖値の高い状態が続く病気だ。その状態が長く続くと、様々な合併症を引き起こすことになる。

 例えば、目の病気として網膜症がある。進行すると視力が低下するが、さらに進んでしまうと失明の危険も出てくる。

 それから腎症。これは腎臓が持っている体内の老廃物をろ過する機能が低下する病気で、最終的には腎臓の代わりに血液をキレイにする人工透析を行わなければ、生きていくことができない。

 また、神経障害を発症すると、手足のしびれや痛みが起こる。次第に感覚がなくなってしまい、ケガをしても気づきにくいため、傷口から細菌が入って壊死(えし)して、足などの切断を余儀なくされる可能性もある。

 この3つを糖尿病の三大合併症という。さらには脳卒中や心筋梗塞などを起こすリスクも高くなる。

■合併症を起こす前に食い止める

 合併症を引き起こす前に、糖尿病自体の進行を食い止めることが重要だが、問題は、糖尿病の初期段階には自覚症状がほとんどないということ。糖尿病の専門医に聞いた。

 東京女子医科大学糖尿病センター内科・馬場園哲也教授「(糖尿病が)ひどくなって、血液の糖分が高くなると、のどが渇くわけですね。そして水をたくさん飲む。尿がたくさん出る。かなりひどくなった段階では症状が出てきますけれども、それより前の時期にはほとんど症状がない」

 のどが渇きやすくなるなどしたら、糖尿病の可能性があるが、そのときには、もう進行しているということ。その症状も、それほどひどい症状ではないので、なかなか本格的に治療しようという気持ちにはならないようだ。

 25年前から糖尿病を患う田岡敬浩さん(57)「症状というのは、トイレが近いとか、軽いものだったので、深刻には考えてなかったです。もっと進むと(手足の)末端が壊死しちゃって、切断しなきゃならなくなるとかっていう話を聞いて、これは大変なものだなというのは感じました」

 糖尿病になると、すぐに指先などが壊死するわけではないが、合併症が起こらないように、早いうちに糖尿病に気づいて対処することが大切。ただ、初期は症状がないということで、自分では気づきにくい。

■糖尿病に注意が必要な人の特徴とは?

 では、糖尿病に注意が必要な人の3つの大きな特徴を挙げてみる。

 まずは肥満傾向の人。食べ過ぎは血液中のブドウ糖の増加につながる。この状態が続くと、インスリンを作り出す、すい臓に負担がかかり続けて、やがて分泌しにくくなる。そうすると血糖値の高い状態が続くことになる。

 次に運動不足の人。運動をするとインスリンの働きが高まり、血糖値が下がりやすくなる。運動をしないと、その効果が期待できない。

 そして、家族が糖尿病の人。両親や兄弟などが糖尿病の場合、自分も糖尿病になるリスクが高い。実際、国立がん研究センターが約3万人を10年間、追跡調査した結果、糖尿病歴のある家族がいる人は、いない人と比べて、男性では2倍、女性では2.7倍、糖尿病になりやすいということもわかっている。家族に糖尿病の人がいる場合は女性の方がリスクが高いので、気をつけなければいけない。

    ◇

■誰もがかかる危機感を

 日本人の多くは糖尿病になりやすい体質だと言われていて、太っていなくても、誰もが糖尿病になるリスクを抱えている。糖尿病には予防する薬はない。食べ過ぎを避けたり、運動不足を解消したりするなど心がけること。そして、健康診断などで異常が見つかったら、早めに対処することも大切だ。

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糖尿病だと心筋梗塞でも痛くないって本当?

経験者にインタビュー

 

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糖尿病は心筋梗塞を引き起こしますが、典型的な強い胸の痛みを感じない場合もあるとされます。経験者から感じた症状などを聞き取った研究が報告されました。

 

糖尿病のある心筋梗塞経験者のインタビュー研究

イギリスの研究班が、もともと糖尿病があって心筋梗塞を経験したあとの人を対象に、症状の感じかたなどを聞き取り、結果を専門誌『BMJ Open』に報告しました。

ロンドンの3か所の病院で聞き取り調査が行われました。39人のインタビューの結果から読み取れたことが報告されました。

症状は胸の痛みとは限らない

胸の痛み・不快感が多かったものの、発汗、息切れなどの症状を感じた人もいました。痛みの特徴も、典型的な「締め付けるような痛み」と違っている人もいました。

  • 「胸が潰されるようだった」
  • 「誰かが胸の中を握りつぶしているみたい」
  • 「寝間着が(汗で)びしょびしょになった」
  • 「息ができなくて死ぬかと思った」
  • 「息ができなくなって、だんだんひどくなって、それから焼けるような感じがした」
  • 「何かが腕を這い上がってきて、噛まれたような感じ」
  • 「刺すような痛さ」
  • 「普通の痛さだった。痛いと言うより鈍く感じた」
  • 「胸が何かおかしい感じがして、腕と首と足がひどく痛くなって、動けなくなった…とても鋭い痛みだった」
  • 「すごく痛いんじゃなくて、なぜか足が前に出せない。力が抜けた」
  • 「痛みと言われているものかもしれないが、わからない。痛みではないと思う。ひどく気分が悪かったと言いたい」
  • 「言葉でどう説明すればいいかわからない」
  • 「何もなかった。気持ち悪くもないし、痛くもなかった」
  • 「痛みも汗も、ほかになにもなかった」
ただし、痛みがなかったと答えた人たち2人は心停止に至ったあと蘇生されていたことから、心停止前の記憶が失われている可能性も否定できないと研究班は考えています。

ほかの原因だと思った、大したことではないと思った

症状が現れたときに心筋梗塞以外の原因を考えた人や、すぐに受診する必要があると思わなかった人もいました。

  • 「お腹が張って、ガスがたまっているようで、そんな感じの痛みがあった」
  • 「重曹を飲んだけど効かなかった。ガビスコンを飲んでも効かなかった。抗生物質も効かなかった。それで悪いものだと思った」
  • 「血圧も糖尿病もあるし、心臓が悪いとは思わなかったからわからなかった」
  • 「心臓発作だとは思わなかった。すごく気持ちが悪くて、お腹が空いた」
  • 「ふらふらする感じがして、疲れた。糖尿病だからいつもふらふらしていた」
  • 「最初は低血糖だと思った」
  • 「急に来たけど無視した。もう少しやることがあったから」
  • 「朝になって家庭医のところが開くまで待った。電話して症状を伝えたら『すぐ救急車を呼んでください』と言われた」
  • 「あまりに長く続くので、『心臓発作かもしれません』と言った」
  • 「2週間ぐらい前にもあって[…]椅子に座って20分ぐらいしたらなくなったので、妻に『またあったら医者に電話する』と言った」
  • 「見当がついてもよかったんだけど、確かに、はじめて心臓発作があったときとまったく同じ症状だった」
糖尿病の人はどう気を付ける?

糖尿病患者で心筋梗塞の症状の感じかたやそのときの行動を聞き取った研究を紹介しました。

症状は多様で、すぐに診察を求めなかった人もいたという結果がありました。

心筋梗塞はとても多くの人が経験します。糖尿病でその確率が上がること、症状は典型的な「締め付けるような強い胸の痛み」とは違う場合もあることを知っておくのは速やかに必要な診察を求めるために役立つでしょう。

MEDLEY(メドレー)

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糖尿病、厳しい治療で合併症減少 

脳卒中58%抑制

朝日新聞デジタル

 

 2型糖尿病の治療目標を現行の診療指針より厳しくし、上の血圧を120ミリHg未満などにすると、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中といった合併症を抑えられることが国内で実施された臨床試験で明らかになった。24日付の英医学誌ランセット関連誌(電子版)で発表された。今後、糖尿病の診療指針の改定に影響を与える可能性がある。

 実施された臨床試験は「J―DOIT(ジェイドゥイット)3」(研究リーダー=門脇孝・東京大教授)。血糖値、血圧、脂質の管理目標値について、全国の糖尿病患者約2500人(男女45~69歳)を、現行の指針通りの値で治療するグループ(従来群=HbA1c6・9%未満、血圧130、80ミリHg未満など)と、厳しい値で治療するグループ(強化群=HbA1c6・2%未満、血圧120、75ミリHg未満)に分け、2006年以降、平均8年半追跡して心筋梗塞や脳卒中などの合併症が起きる割合を比べた。

 治療は運動や薬などによる。強化群に偏っていた喫煙者の多さを補正したうえで従来群と比べたところ、合併症や死亡は24%抑制された。脳卒中に限ると、強化群は従来群に比べ58%低く、進行すると人工透析が必要になる糖尿病性腎症も強化群が32%低かった。いずれも明らかな差があった。

 分析を担当した国立国際医療研究センター研究所の植木浩二郎さんは「19年に改定予定の糖尿病の診療指針では管理目標値をより厳しく見直す議論が進むのではないか」と話している。(南宏美)

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2型糖尿病でも糖質をどうしても食べたい人は「食べ順」食事療法でダイエットを

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食べる順番を変えるだけで「食後高血」が防げる(depositphotos.com)

 

 2型糖尿病の人のほとんどは、食生活の習慣が、その原因だと考えられます。三度三度の食事で総カロリーの60%かそれ以上の糖質を食べて、そのたびに「食後高血糖」になってインスリンが追加分泌される。それが繰り返されて――

①膵臓が疲弊してインスリン分泌がうまくいかなくなる

②インスリンの追加分泌で体脂肪が増えてインスリン抵抗性が上がってくる

③度重なる高血糖で血管内皮細胞が傷んでくる

 などの積み重ねで糖尿病になってしまうわけです。つまり、度重なる食後高血糖と追加分泌インスリンのせいで2型糖尿病になるのです。

 それを避ける手っ取り早い方法として、食後高血糖にならず追加分泌インスリンの少ない「糖質制限食」をお奨めしてきました。アメリカ糖尿病学会では、2013年から正式に認められた糖尿病の食事療法です。

 ……ですが、できない人もけっこう多いんですよね。始めてはみたものの続けられない。そういう人はどうすればいいのでしょうか? 実は簡単な方法があります。

「野菜」「おかず」「主食」の順番で食べると食後高血糖が抑えられる

 食後高血糖は、実は食べる順番を意識するだけでかなり抑えられます。

 まず「野菜」を食べて、それからたんぱく質や脂質中心の「おかず」を食べて、そして最後にご飯や麺などの「炭水化物」を食べる。そうするだけでかなりの効果があるのです。

 それはなぜか? 最初に「野菜」を食べることで消化器の中に食物繊維が入ります、そこに「炭水化物」が入ると、その吸収が抑えられて、血糖値上昇が緩やかになります。また「野菜」の次に、たんぱく質や脂質を中心とした肉や魚などの「おかず」を食べると、今度は消化管の動きがゆっくりになります。これはたんぱく質や脂質の消化・吸収には時間がかかるために自然に起こる反応です(食物繊維にも消化管の動きをゆっくりにする効果があります。)。

 これとは逆に「ご飯」から食べてしまうと、血糖値は一気に上がり、見事な食後高血糖カーブを描いてしまいます。この現象については大阪府立大学の今井佐恵子教授が2012年に論文発表されていますし、日本語での説明もあります。

 

○参考1:「最初に野菜」の食習慣で1日の血糖値の変動を抑制(https://www.osakafu-u.ac.jp/news/publicity-release/nws20120710/)

○参考2:野菜から食べて生活習慣病予防(http://www.nyusankin.or.jp/health/pdf/Nyusankin_482_b.pdf)

 「参考2」の資料はとてもわかりやすく書かれているのでよく読んでみてください。緑色のグラフが野菜から食べる血糖値の上がらない食べ方、赤のグラフがご飯から食べる血糖値が爆上がりする食べ方です。

 

三角食べは成長期の子供向けの食べ方

 「食べ順」による食後高血糖の予防について、糖尿病の患者さんに説明すると、次のように言われます。

 「主食とおかずと汁ものや牛乳を、順繰りにあるいは交互に食べるのが体にいいと小学校の給食で習いました。それからずっとそれでやってるんですが、先生はあの食べ方を否定されるんですか? 学校の先生や栄養士さんから指導されたのに」

 ……はい、否定します。「大人」で「糖尿病」のあなたには、三角食べは向いていません。三角食べというのは、成長期の子供が偏食して栄養バランスを崩さないように考えだされた食べ方です。

 あのようにいろんな食材をちょっとずつ食べる食べ方をしておけば、少食の子供が途中で給食を残しても、いろんな食材を食べることができますよね。成長期の子供の偏食の弊害を避けるための食べ方なのです。大人で2型糖尿病やその予備群のあなたが、わざわざする必要はありません。

 実は三角食べで血糖値がどのように変化するのかについても、今井佐恵子教授は検討されています。上に紹介した「参考2」の「図3」の青い線の一部が「三角食べ」ですが、ご飯から食べるよりはましなものの、食後高血糖になることは免れようがありません。生活習慣病の大人は、三角食べは避けてください。

 

おかずは魚がいいのか、肉がいいのか?

 さて、食べる順番はわかったとして、順番さえ守ればおかずは何でもいいのでしょうか? これについては関西電力医学研究所の矢部大介医師たちが面白い研究を発表されています。

○参考3:糖尿病ネットワーク(2016年01月08日)「食べる順番」ダイエットで食後高血糖を防止 米より前に野菜・魚・肉(http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/024617.php)

 矢部先生たちは「①ご飯を食べて魚を食べる」「②魚を食べてご飯を食べる」「③肉を食べてご飯を食べる」という3つの食べ方で、食後血糖値の変化や、インクレチンというインスリンを分泌するホルモンの発現変化を、2型糖尿病の患者さんと健康な人とで研究されています。

 結果は、ご飯から先に食べると食後高血糖になるけれども、ご飯の前に魚あるいは肉を食べると、どちらでも高血糖がある程度抑えられるというものでした。野菜を食べなくても、肉あるいは魚料理を先に食べてから糖質を食べれば食後高血糖がある程度抑えられるのです。

 わずかですが、肉をご飯より先に食べた方が魚をご飯より先に食べるよりも血糖値の上昇を抑える効果は高くなりました。しかしまた同時に、脂肪を蓄積しやすくなるインクレチン(GIP)の分泌も亢進するので、矢部先生たちは肉を食べることは肥満につながるのではないかと考察されています。

 以上のことからも、「野菜」だけでなく「おかず」を先に食べてから「糖質(主食)」を、という食べ順に食後高血糖を抑える効果が高いことがよくわかります。

糖質制限ダイエットと食べ順ダイエット、どちらがいいか?

 さて、ここまで書いてくると「え? じゃあ、糖質制限しなくても食べ順を守るだけで2型糖尿病の食事は大丈夫なの?」という疑問がわいてくると思います。

 結論から言うと、まったく同じ程度の効果は期待できません。

 実践、継続できる人には糖質制限をお勧めします。糖尿病が改善するスピードも速いです。でも、「私はどうしてもご飯を食べたいんです!」「パンを食べない人生なんて考えられません!」「スイーツのない人生なんてクリープのないコーヒーみたいなもの!」という方々には、食べ順ダイエットをお勧めしておきます。

 糖質制限だけが食事療法の唯一の選択肢ではありません。ともかく、最初から薬で病気を治すことを考えるのではなくて、食事を改善して病気を治すこと、そこにみなさんもっと注目してください。

 

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【血糖値スパイクを考える】

中高年層の重要な健康キーワード『血糖値スパイク』 

医師「空腹時血糖値が正常でも起こり得る」

2017.10.18

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★(上) 

 最近「血糖値スパイク(グルコーススパイク)」という言葉をよく耳にしないだろうか。そのまま放っておくと糖尿病などの発症リスクが高まるといわれている。特に中高年にとっては、これから注意していきたい重要な健康キーワードといえるだろう。

 血糖値とは血液に含まれるブドウ糖の量の値で、食事などにより上下動を繰り返す。ブドウ糖は、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンによって、細胞に取り込まれエネルギーに変わるが、インスリンが不足したり働きが悪くなると、血中のブドウ糖が多くなり、血糖値が上昇する。この状態が慢性化するのが、糖尿病だ。

 「糖尿病には1型と2型がありますが、約95%が「2型糖尿病」です。遺伝的な体質に加えて、食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどの環境的な要因により発症します。高血糖状態をそのままにしておくと、神経障害や網膜症、腎症などの合併症を引き起こす危険が高まります」そう話すのは、糖尿病や高血糖治療に詳しい、(公財)日本国際医学協会理事長で、(医)健隆会 石橋医院(東京都世田谷区)の石橋健一院長だ。

 「糖尿病を予防・治療するには、空腹時血糖値(正常値は110mg/dl未満)や過去2カ月間の血糖値の平均値を示すヘモグロビンA1c(エーワンシー)の値をコントロールすることが大切です。これに加え、食後の血糖値にも注意が必要です。食後2時間の血糖値が140mg/dlを超えている状態を“食後高血糖”と呼んでいます。そして、血糖値が急激に上下動することを“血糖値スパイク”といいます」。

 耳新しいことだけに、まだそれほど重要に思わない人もいるかもしれないが、「実は、空腹時血糖値が正常でも、血糖値スパイクは起こり得るのです」。と石橋院長は注意を促す。中高年だけではなく、若者でも血糖値スパイクを起こす可能性があるという。さらにヘモグロビンA1cの値にも要注意だという。基準値は4・6%~6・2%だが、基準内であっても過去2カ月間の平均値であるため、値の上下動が激しい場合は、決して安心できない。

 高血糖の状態をそのままにしておくと、一番でやすいのが神経障害だと言う。石橋院長は「裸足になったときに、足の裏に紙が張り付いている感じや夜中にこむら返りを起こす場合は、注意が必要です」と警鐘を鳴らす。今一度、自身の健康診断の数値を確かめて、健康状態をチェックすることをおすすめする。

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【血糖値スパイクを考える】中高年層の重要な健康キーワード『血糖値スパイク』 医師「空腹時血糖値が正常でも起こり得る」 (1/2ページ) – zakzak

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「糖質制限で糖尿病」はタンパク質と脂質不足が原因 

失敗しない正しい糖質制限<MEC食>

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「糖質制限で糖尿病」はタンパク質と脂質不足(depositphotos.com)

 

 この数年で「糖尿病の予防・改善=糖質制限」は、日本でも一般的に理解・認知されてきた。ところが先日、『週刊ポスト』(9月22日号)に「糖質制限すると糖尿病になる」というセンセーショナルな見出しが踊った。

 この記事では、2002年に271.2g (1日平均)だった炭水化物の摂取量が、2014年に255.8gまで減少した一方で、糖尿病患者は同時期に228万人から317万人まで増加した――という。

 

 記事では、浜松医科大学名誉教授内科医の高田明和氏が「糖質制限が糖尿病の原因となっている可能性がある」とコメントし、こう説明している。

 〈この12年間における「糖質制限ブーム」や健康意識の高まりで、日本人の糖質摂取量が1日平均15グラム減ったにもかかわらず、糖尿病患者はおよそ100万人も増えました〉

 〈もちろん高齢化の影響もあるのかもしれませんが、それにしても糖質制限との「負の相関」が際立っている。この矛盾は、「糖尿病のパラドックス」と呼ばれています〉

 

「糖新生」から糖尿病になる!?

 そして、「糖新生」に触れてその危険性を指摘し、糖尿病になる可能性に言及している。

 〈糖質を制限すれば、体内から糖が無くなるわけではありません。体内の糖質が不足すると、脳が活動を維持できなくなるなど命にかかわる障害が出てしまう。それを防ぐために、筋肉を分解して糖を生み出す『糖新生』という反応が起こります〉

 <低血糖状態から体を守るために、コルチゾールは糖新生と同時に、上げた血糖値を維持するために「インスリン」の効きを悪くして血糖値が下がるのを防ごうとしてしまいます。そうなると、今度はインスリンが効かなくなってしまう。その結果、血糖値を下げられなくなって、糖尿病になるという可能性が指摘されているのです>

 

「糖尿病患者100万人増加」は2極化したデータが混在

 この記事はテレビ番組でも取り上げられ、一般の人々に「糖質制限は危険?」を印象付けた。

 これに対して、「この記事は多くの人を誤解させます」と話すのは小倉台福田医院院長の福田世一医師。透析専門医や腎臓内科医として診療に携わってきた福田医師は、「生活習慣病の原因の多くは、糖質過多、タンパク質・脂質不足の食生活。カロリーの摂り過ぎが原因ではない」として、「MEC食(肉、卵、チーズ)」による糖質制限の食事を指導している。

 「MEC食」とは「こくらクリニック」(沖縄県那覇市)院長の渡辺信幸医師が提唱する食事療法だ。

①ひと口30回噛む。

②「MEC食」(肉:Meat・卵:Egg・チーズ:Cheese)をたっぷり食べて炭水化物を控える。

*参考記事【肉・卵・チーズをたっぷり食べて、ひと口30回噛むだけで痩せる!糖質制限に挫折したあなたへ】離島医療から生まれた“究極のダイエット”~MEC食と噛むだけダイエット】

 

 福田医師は自身でもMEC食を実践し、クリニックでは内科だけでなく外科・整形外科・小児科・皮膚科などすべての科に共通の治療方針としている。また、今年9月より四街道徳洲会病院(千葉県四街道市)で「MEC食外来」をスタート。保険診療による完全予約制の外来として、患者一人ひとりに応じた診療を行っている。

 臨床の現場で糖質制限やMEC食を指導する福田医師は「糖質制限が糖尿病の原因となっている可能性がある」との報じ方にこう疑問を呈する。

 「まず、12年間(2002~2014年)で糖質量が1日15g減って糖尿病患者100万人増加――には無理があります。糖質量15gは、茶碗一杯のご飯1/3もありません。この程度で糖質制限=インスリン分泌量が低下など、言ってほしくありません」

 「『糖質制限』と称するなら、少なくとも糖質摂取量を1日200g未満であるべき。厚生労働省の国民健康・栄養調査をよく調べれば、『糖尿病患者100万人増加』は糖質を多く摂取している人と糖質を減らしている人の 2 極化したデータが混在していると考えるのが自然です」

 

 

糖質制限では「タンパク質と脂質をしっかり摂る」ことが重要

 さらに福田医師は、高田氏の解説には整合性のない点がいくつもあるという。

 「『糖新生』が生命を脅かす――とのことですが、糖新生はストレスの有無を問わず空腹時や睡眠中にも行われています。アミノ酸やグリセロール、乳酸などからブドウ糖を作り血糖値を一定に維持しています。日常的に行われている生理的な反応なのです」

 また、福田医師は、筋肉量が極端に減少するのは、糖質制限によるものではなく、極度のカロリー制限をした場合だと指摘。「糖質ばかりでなくタンパク質も脂質も控えてしまい、低カロリーに陥っているのです」と加えた。

 「これは、極度のカロリー制限を続けると低血糖になるため、糖新生によって筋肉が分解され筋肉量が減少し、やつれる。高田医師は、糖質制限とカロリー制限を混同しているのです」

 福田医師は、「糖質制限では『タンパク質と脂質をしっかり摂る』ことが重要。脂質を摂らずにタンパク質だけを増やすと糖新生が進み、余った糖質が皮下脂肪として蓄えられ肥満になります」と警告する。

 糖質量を制限したなら、脂質も一緒に摂らなければならない。脂質の中の「脂肪酸」は重要なエネルギー源になり、糖新生でのエネルギー獲得ではなく、脂質によるエネルギー代謝経路でエネルギーを生み出すからだ。

 これについて、福田医師は次のように説明する。

 「脂質と糖質のエネルギー代謝経路は別物です。糖質を減らして脂肪を多く摂ると、脂質のエネルギー代謝経路が優先され、脂質から先に必要なエネルギーが作られます。つまり、糖質を制限した際は高タンパク質・高脂肪食にしなければなりません。『週刊ポスト』の記事では、『高タンパク質、高脂肪食は健康に悪い』と報じていますが、参照論文はいずれもエビデンスの低いものばかりです」

 今年8月、世界的な評価が高い医学雑誌『Lancet』で「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇し、飽和脂肪酸(動物性脂肪)の摂取量が多いほど脳卒中のリスクが低い」と論文が掲載されて大きな反響を呼んだ。

 福田医師は「糖質量を制限して、しっかりタンパク質と脂質を摂ることで、より健康になります」と述べ、「正しい糖質制限」を啓発を呼びかけている。

 

福田世一(ふくだ・せいいち)

小倉台福田医院(千葉県千葉市)院長。同医院は平成24年4月に開業し、内科・外科・整形外科・小児科・皮膚科を標榜。全科においてMEC食を治療方針として、高血圧や糖尿病の治療をはじめ湿潤療法による熱傷(やけど)などの創傷治療、トリガーポイント注射、エコーガイド下筋膜リリース注射による疼痛治療の緩和なども行っている。今年9月より四街道徳洲会病院(千葉県四街道市)で「MEC食外来」(電話番号:043-214-0111、毎週金曜午前に診療)をスタート。医学博士、日本内科学会認定内科医、日本透析医学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医など。

 

「小倉台福田医院」www.clinic-fukuda.jp「MEC食ドクター福田世一 プチMEC食のススメ」seiichizb4.blog.fc2.com「千葉・東京MEC会の情報サイト」http://meckk30.org/

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【健康カフェ】(99)

糖尿病治療 管理不良なら別の薬の検討も

2017.10.17 09:14

 

 他の医院で糖尿病などの治療を受けていた40代女性が、今の主治医の治療方針に疑問があるということで、私の医院を受診しました。女性は体格指数(BMI、日本では25超が肥満)が30、HbA1c(過去1~2カ月の血糖値の平均値、6・5%以上が糖尿病)は7%超で、糖尿病管理は今一つというところ。インターネットで調べたという女性は「SGLT2阻害薬を使いたいのですが」と言います。

 SGLT2阻害薬は、尿の中に糖を多く排出させることで血糖値を下げるという新たなメカニズムの薬で、日本では3年前から使われるようになりました。

 米国では新しい糖尿病薬が出ると、実際に多くの患者さんに投与した試験で、その薬が心血管病を増やさないことを調べるように求められます。何種類かのSGLT2阻害薬の試験では最近、心血管病を増やさないだけでなく、むしろ減らす効果があり、糖尿病による腎障害も抑えるという報告が相次いでありました。この結果から、薬の効果と安全性は十分あると考えられています。ただし、使い始めてからの期間が短いので、長期間使ったときにどうなるかまでは分かりません。

 冒頭の患者さんには、今まで服用していた薬を見直したうえで、SGLT2阻害薬を飲んでもらいました。自身が望んでいた薬ということで治療に前向きになったことも功を奏したのか、服用から約3カ月でHbA1cは6%台に下がりました。体重も1カ月で3キロ近く減り、同時に服用していた降圧薬も減らすことができました。

 薬の服用と関係なく、食事や運動でも体重をある程度減らすことができます。ただ、糖尿病患者を対象としたこれまでの研究では、生活習慣の改善で体重を減らしても心血管病の発症は減らせないという結果でした。このため糖尿病の人がどのくらい体重を減らせば良いかという明確な基準は現時点ではありません。それでも、体重が多い人が5~10%減量すると脳卒中や心臓病の原因となる高血圧や脂質異常が改善されます。血糖値も下がり、糖尿病の薬を減らせる可能性があります。

 生活習慣の見直しをしてもすぐに体重が減らない人は、その後も体重が減らない可能性が高いことが分かっています。その場合は投薬内容の見直しなど、早めに他の方法を探すことを考えます。何年も投薬内容が変わらず、血糖値や体重の管理がうまくいっていないようなら、専門医に相談してみてください。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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がんに特化したセンター病院はがん治療に最良か

肺がんのスペシャリスト、順天堂大学鈴木教授に聞く(治療編)

坂田 亮太郎

 

 数あるがんの中でも日本で最も死亡数が多いのが肺がんだ。痛みを感じない臓器ゆえに発見できた時には「手遅れ」となるリスクも高い。しかも、健康診断でも見つけにくいという厄介ながんだ。そこで肺がんのスペシャリスト、順天堂大学医学部の鈴木健司教授に「治療」について聞いた。

前回から読む

 

前回、がん治療は病院間の連携を促す仕組みが必要だと伺いました。

鈴木:がんというのは、年齢が上がるほど発症する確率が高くなる病気です。高齢化が進む日本で、がん患者が増えるのは必然とも言えます。

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鈴木 健司(すずき・けんじ)

順天堂大学医学部呼吸器外科学講座主任教授。東京都出身。1990 年防衛医科大学校卒業。95 年国立がんセンター東病院(現:国立がん研究センター東病院)レジデント。99 年国立がんセンター中央病院(現:国立がん研究センター中央病院)呼吸器外科医員、2007 年同病院呼吸器外科医長に就任。08 年から順天堂大学に移り現職。専門は「早期肺がんの診断と治療」「進行肺がんに対する集学的治療」など(写真:鈴木 愛子、以下同)

 高齢になると当然、他の疾患に罹患している確率も高くなります。糖尿病や脳梗塞の既往もあれば、心筋梗塞を患っている患者さんもいます。そうなると合併症を注意しなければなりませんが、そのようなリスクを持つがん患者の方にはがんに特化したセンター病院に行かれることはおすすめできません。

 

がんセンターは“元気な”がん患者向き

がんと診断されたら、がんの専門病院にお世話になりたいと思いがちですが……

鈴木:一般の方々がそのような考えをお持ちなのは無理からぬことです。ただ、病院にはそれぞれ役割があります。

 いわゆるがんセンターというのは、治験(新しい医薬品や医療機器の承認を得るために行われる臨床試験)を実施することが重要な役割となっています。治験を成功させるためには患者さんをセレクトしなければなりません。新薬が本当に効くかどうかをテストするので、合併症リスクが高い患者さんは対象から外されます。

 変な言い方に聞こえるかもしれませんが、“元気な”がん患者を相手にするのが、がんセンターの本来の役割なのです。つまり、心筋梗塞を患っていたり透析をしていたりする患者さんには向いていないのです。

 実際、がんセンターの将来向かう先はそうなっています。がんセンターというのは、通常の病院ではできないような臨床試験や治験をやるところだと。

 誤解を招かないように申し上げますが、がんの治療にかけては、がんセンターは非常にレベルが高い。私もがんセンターに10年以上勤務していたのでよく分かっています。だからこそこれから大事になっていくのは、大学病院を中心とした総合病院が、がん治療のレベルを上げていかなければならない、ということです。

 

糖尿病患者の手術はなぜ難しいのか

病院はどこも同じではなく、それぞれ役割分担があるということですね。

鈴木:そうです。治験をするのはがんセンター。一方、リスクの高い高齢の方の手術は総合病院でやった方が安全です。これまでがんの治療レベルはがんセンターの方が高かったので、患者さんとしてもがんセンターでやってほしいという意向が強かった。

 だけど、我々のように総合病院もレベルを上げることによって、がんセンター以外でもちゃんとしたがんの治療ができるようになるのが一番良いと思うんですね。

合併症に関して。例えば糖尿病を患っている方の手術というは、オペする立場からすると、何が、どう難しいのでしょうか。

鈴木:糖尿病というのは血糖値が高いということは皆さんご存じでしょう。血糖値が高いから余分なものが尿に出るということで糖尿病と呼ばれています。ただ、糖尿病の正体というのは血管の炎症であるということです。「Vasculitis(血管炎)」である、と。だから、糖尿病の患者さんは新生血管が起きない。

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 血管が新しくできないと何が問題か。例えば、肺がんの手術では気管支を切除した後に、糸で気管支同士を縫い合わせます。この傷が治るにはまず、気管支の両方から新しい血管が伸びて来て、そこにファイブロブラスト(線維芽細胞)が集まり、ファイブロブラストが分泌するコラーゲンなどによって繊維化という現象が起こり、ガチッと気管支同士がくっつく。

 この創傷治癒のプロセスにおいて、血管新生が起きることが不可欠です。だが、糖尿病の患者さんの場合、これが起きない。血管が炎症を起こしているからです。だから、糸で縫い合わせても、気管支同士がくっつかないのです。

糖尿病患者は傷が治りにくい、と言われるのはそういう理由からなのですね。

鈴木:手術療法で大前提となるのは、創傷治癒機転があるということです。傷が治らないので、患部がグチュグチュと化膿して、下手をすると壊疽(えそ)を起こして足を切除しなければならないこともあります。

 これは肺がんに限らず、どこの外科手術でも同じです。切ったところが治らなければ手術は成り立たないから、糖尿病というのは非常にリスクが高いといわれているんですね。

糖尿病の患者さんは日本でもたくさんいますが、そのような人の手術は何か特別な糸を使ったりするのでしょうか。

鈴木:糖尿病患者を手術する場合、「周術期管理」が必要となります。手術前と手術後で血糖値を厳格にコントロールすることによって、合併症を減らせるというエビデンスがあります。血糖値をきちんとコントロールすれば、糖尿病の患者さんでも傷がちゃんと治ってくるということです。

 ただ、血糖値のコントロールというのはかなり難しくて、日内変動があるんですよ。糖尿病になると食事の後に血糖値が200(ml/dl)を超えることがある。この200を超えないようにインスリンを打って頭(上限)を抑えるわけですが、あんまり抑え過ぎちゃうと血糖値が下がりすぎてしまう。糖尿病って低血糖の方がずっと危ない。意識がなくなり、下手をすれば死んでしまうこともあります。

 要するに、血糖値は上げすぎず、下げすぎず、最適な領域でコントロールする必要があります。ただ、非常に安全域の狭い管理をやるためには、やっぱり経験のある医師が一定数いないとだめなんです。

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医療ルネサンス北海道フォーラム

「糖尿病と食事 知っておきたい新常識」

(1)内臓脂肪にご用心

2017年10月16日

 

医療ルネサンス北海道フォーラム「糖尿病と食事 知っておきたい新常識」

イベント・フォーラム

 「糖尿病と食事 知っておきたい新常識」をテーマにした「医療ルネサンス北海道フォーラム」が9月9日、札幌市中央区の共済ホールで開かれた。東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授の宇都宮一典さんが「糖尿病の食事療法とは」と題して基調講演を行った。その後、萬田記念病院(札幌市)管理栄養士長の太田清美さん、北海道保健福祉部地域保健課主査の北山明子さんと話し合った。約390人の来場者は、熱心に耳を傾けた。

主催 読売新聞社

後援 北海道、札幌市、北海道医師会、札幌市医師会

コーディネーター 読売新聞東京本社医療部長・山口博弥

 

総エネルギー量を制限

  ■基調講演…東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授 宇都宮一典さん  

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宇都宮一典さん

 糖尿病は、炭水化物の主成分であるブドウ糖をエネルギーにする 膵ホルモンのインスリンが、うまく働かないことで起こります。人間の体を自動車に例えると、ブドウ糖はガソリン。インスリンが燃やします。糖尿病になると、ガソリンタンクが満タンなのにガソリンが燃やせなくなる。血液中のブドウ糖が高い状態になります。

 日本人に糖尿病が増えた原因は肥満です。肥満には皮下脂肪型と内臓脂肪型があり、内臓の回りに脂肪がつく内臓脂肪型は欧米型の肥満と考えられていましたが、これが日本人でも増えていることが原因です。最近の研究で、内臓脂肪からインスリンの働きを妨害する物質が出ていることが分かってきました。

 1960年代、日本人の総エネルギー摂取量の70~80%は炭水化物でした。脂質は少なく10~20%程度。現在、炭水化物が60%を切る一方、脂質は増えて30%に近づいています。この食習慣の変化が肥満の背景にあります。

 糖尿病の日本人は、従来はやせ体形でした。最近は欧米化して肥満傾向が強くなっています。若年化も進んでいて、30代で発症し、失明、透析の人も少なくない。このように多様化した糖尿病の病態と生活習慣にふさわしい食事療法はどうあるべきか、再検討する時期にきています。一律なエネルギー制限でなく、個人の食習慣に即したものにする必要があります。

 体重を減らすことが糖尿病予防になることが分かっています。体重が減ると内臓脂肪も減るからです。内臓脂肪は、皮下脂肪に比べてたまりやすく、そして減らしやすいのです。糖尿病で肥満の人は、まず体重の5%を減らしましょう。70キロの人なら3~4キロ、これなら無理がないと思います。

 重要なのは、体重を減らすために、食事の総エネルギー量を制限することです。

 最近、糖質制限が話題です。糖質を制限すると、食事の総エネルギー量が減ります。糖質制限は、エネルギー制限のための一つの選択肢にはなるでしょう。

 ただ、ラーメンの麺は食べたらダメだけれど、スープはいくら飲んでもいいというのは、正しくありません。また、やってはいけない人もいるので注意が必要です。

 食習慣は地域の食文化、家庭環境などから形成されています。糖尿病になったら治療目標を設定し、個々の食習慣に配慮した治療(治療の個別化)が大切です。そのためには、患者さんと医療者が共に考える姿勢を持たなければなりません。

 健康寿命を延ばすことが治療の目的です。糖尿病にならないように、糖尿病になってしまった人は合併症を起こさないように、合併症のある人は重篤化しないように、取り組んでほしいと思います。

 うつのみや・かずのり  東京都生まれ。東京慈恵会医科大学卒。大森赤十字病院内科部長などを経て、同大医学科長、日本糖尿病学会理事を務める。64歳。

[医療ルネサンス北海道フォーラム「糖尿病と食事 知っておきたい新常識」](1)内臓脂肪にご用心 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)

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11月14日、善光寺と松本城がブルーにライトアップ 長野

2017.10.15

 

 国連が定めた「世界糖尿病デー」の11月14日、善光寺(長野市)と松本城(松本市)の2つの国宝が、糖尿病予防啓発のシンボルカラーの「ブルー」にライトアップされる。

 県医師会など医療関係団体でつくる県糖尿病対策推進会議が、予防の正しい知識や治療への関心を高めるために毎年、実施している。ライトアップの時間は午後5時半~9時。

 同日午後2時からは、市民向けの講演会も松本市の信州大医学部付属病院で開催する。落語家で医学博士の立川らく朝さんが健康落語を披露するほか、歯科医による糖尿病治療へのアプローチが紹介される。

 講演会は入場無料で、申し込み不要。問い合わせは県医師会内にある同推進会議事務局(電)026・219・3600。

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