妻がドナーに 電撃ネットワーク・リーダーの南部虎弾が糖尿病の悪化で腎臓移植へ

渡邉裕二2019年04月29日 19:04

 

過激なパフォーマンスで世界的な人気の〝電撃ネットワーク〟のリーダー、南部虎弾(なんぶ・とらた=67)が、腎臓移植手術のため5月10日から都内病院に入院することになった。「糖尿病の悪化が原因」と言うが、「令和の最初が臓器移植で体を張ることだとは…」と南部は苦笑いしていた。現時点で手術は5月16日を予定している。

それにしても、ここまで悪化するまで何故、放っておいたのか? そこには、常識的な感覚では理解できないところがある。

 

不摂生な生活で左足はあわや切断寸前

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南部によると、糖尿病であることに気づいたのは5~6年前のことだとか。時期的には丁度、メンバーの一人だった三五十五(さんごじゅうご=享年52)が肺がんのため闘病している頃だったのかもしれない。

「骨髄炎で左足が壊死状態になって…病院で検査を受けたところ糖尿病だと診断された」。

その症状は「あわや切断の寸前だった」らしいが、フットケアの専門医のおかげで最悪の事態は免れたという。

「確かに不摂生な生活でしたからね。毎晩毎晩、酒を飲み歩いて、明け方にはラーメンばかり食べていたから。しかも、スープは全部飲み干していたし…。正直言って健康のことなんて全く考えていなかった。もちろん反省はしています」。

とにかく無茶苦茶な生活だった。元来、ノーテンキな性格だと言ってしまえば、それまでだが、しかし、その生活ぶりは聞けば聞くほど呆れるしかない。しかし、糖尿病と診断されてからは、さすがに治療のため定期的に通院していたと言うが…。

「当初は、インスリン注射をしていたんだけど、とにかく面倒なんですよね。で、投薬に変えてもらったんです。さすがに仕事で移動中にインスリン注射を打つのは辛かった。新幹線の中でも打っていましたから」。

医者とケンカしてまで透析拒否

ある意味、無頓着な生活だっただけに、気づいたら症状が悪化していたという。当然だろう。その結果、2年前の2017年には「急性冠症候群」による心不全で緊急入院、8時間にも及ぶ心臓のバイパス手術を受けたこともあった。

手術は成功し、その後はステージにも復帰したが腎機能はというと悪化する一方だった。

「医者からは人工透析を勧められるようになりました」。

その人工透析は2日に1回の割合で行うというものだった。

しかし、色々と考え抜いた南部は人工透析を拒否した。「人工透析なんかを始めたら、それこそ地方の営業ができなくなる。パフォーマンスを見せられなくなる」というのが理由だった。

医者とは何度もケンカになったというが、さすがに拒否し続けてきたのが災いした。

ドナー探しの切羽詰った状況で妻が「私でよければ」

病状の悪化に「何とかならないか」と、腎臓の専門医に相談すると「人工透析を拒むなら腎臓移植しかない」と言われたという。が、その時点で腎機能が低下し、クレアチニンの数値が上昇していたことから「一刻も早く、臓器提供者(ドナー)を見つけ出して手術をした方がいい」と断言された。

そんな切羽詰まった中で「カミさんが『私のでよかったら』と言い出したんです」。

しかし、奥さんの血液型はA型で、南部はO型。しかも南部の血液は数万人の一人と言われる「RHマイナス」だった。「さすがに、これは無理だろう」と半ば諦め医者に相談したところ「検査結果次第では可能」と言われた。そこで、幾つもの適合検査をやったところ「手術可能」となったという。

「正直言ってホッとしました。助かった…と。カミさんには一生頭が上がりません」。

周囲に生かされるのも「生命力」か

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ただ、手術日は決定しているものの、最終的な決定は3年前に手術した心臓バイパスの状態次第で、その検査結果が出るのが5月2日だとか。

予定通り手術が行われ、順調に回復すれば「今月中にも退院できる」という。

それにしても南部の不摂生な生活はアホという以外ないが、糖尿病による数々の合併症に心臓バイパス手術…もはや周りに生かされているといった感じである。しかし、これも「生命力」なのだろう。

なお、29日には東京・新宿で平成最後のライブ・パフォーマンス「新宿クレイジーナイト」を行う。田代まさし、鳥肌実、猫ひろし、大木凡人、チェリー吉武ら多数の〝電撃ファミリー〟が駆けつけ、高額手術費用を賄うべく募金も受けつけるというが、南部にとっては、平成の最後をステージで終わらせることができたことは、活動29年を迎えた電撃ネットワークとしても、パフォーマー冥利に尽きるものだったのかもしれない。

ちなみに〝電撃ネットワーク〟は、南部が1990年に結成した。4年前の2015年にグループで主に司会役だった三五十五が肺がんで亡くなったことから、現在はギュウゾウ(54)、ダンナ小柳(50)の3人組で活動している。特に「TOKYO SHOCK BOYS(トーキョー・ショック・ボーイズ)」として海外からの人気が高いことでも知られている。

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看護師の書いた糖尿闘病記
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パンの何が危険なのか 研究者たちが語る

ハーバード公衆衛生大学院の専門家らは、カビ防止でパンに添加されている化合物のプロピオン酸が、ホルモンレベルで肥満と糖尿病リスクを高めると明らかにした。

スプートニク日本

米医学誌『サイエンス・トランスレイショナル・メディセン』に掲載された論文によれば、実験ではマウスにプロピオン酸を投与した。投与後、マウスのホルモンレベルおよび脂肪酸結合タンパク質FABP4濃度の増加が確認された。

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© Depositphotos / AntonMatyukha
最も健康的な食事が挙げられる

これは、体内でより多くのぶどう糖の生成を誘発。その結果、1型糖尿病と2型糖尿病を伴う高血糖症をもたらした。

その他に、プロピオン酸はマウスに短期間での体重の増加を引き起こした。

実験では同様の結果を14人の被験者でも確認。1食1グラム未満のプロピオン酸を混ぜた食事を取る被験者と、偽薬を入れた食事を取る被験者に分けた。分析のため食前に血液を採取。その後15分以内に食事を済ませ、4時間にわたり30分ごとに血液を採取した。プロピオン酸を摂取した被験者では代謝障害を引き起こすホルモンレベルも高かった。

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糖尿病を防ぎ悪化させないため 

食事のコツは「量と種類と時間」 

沖縄県医師会編「命ぐすい耳ぐすい」(1186)

2019年4月28日 06:00

 国際糖尿病連合(IDF)の報告によれば、世界の糖尿病人口は2017年の時点で4億2500万人と2年間で1千万人増えています。成人の11人に1人が糖尿病という計算になります。糖尿病発症の約10~15年前から食べ過ぎと運動不足などの環境因子が影響し、糖尿病が発症するといわれています。

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 では、糖尿病になりにくく、悪化させないためにはどのようなことに気を付けていけばよいのでしょうか。食事のコツとしては「量、種類、時間」が大切です。どんな種類の食事も食べ過ぎると肥満となり、糖尿病を含めた生活習慣病につながります。

 種類に関しては、食物繊維が豊富な食事は食後血糖の急激な上昇予防となるので、米や麺、パンなど炭水化物中心の食事を摂(と)っている方は注意が必要です。

 ニュージーランドで行った研究では、食物繊維を十分に摂取することで、平均して、脳卒中のリスクが22%減少し、2型糖尿病と大腸癌(がん)のリスクが22%減少し、冠状動脈性心疾患による死亡のリスクが30%減少することが明らかになりました。時間に関しては、現代では朝食を抜き食生活が不規則になっている人が多いそうです。2015年の国民健康・栄養調査では、20代の4人に1人が朝食を食べていないと報告されています。

 朝食を抜くと体重増加が引き起こされる原因は、肝臓の時計遺伝子や脂質代謝のリズムの異常と体温のリズムの異常であるとの報告もあります。

 ラットを用いて行った研究の結果、朝食の有無で、どちらも食餌摂取量に差はないが、朝欠食群は体重が増加し、脂肪組織重量が多くなっていたそうです。朝食を抜くと体温の上昇している時間が短くなり、エネルギーをあまり消費しないため、体重増加を引き起こすとのではないかと報告しています。また、朝欠食群では肝臓の時計遺伝子や脂質合成系の遺伝子の発現リズムに約4時間の遅れが生じていたそうです。

 食物繊維多めの朝食を食べ過ぎない量で摂るよう、毎日の食事に興味を持ち、健康を維持する食生活を楽しみましょう。(神谷乗史 すながわ内科クリニック うるま市)

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たんぱく質だけでは不十分!

筋トレも実践してこそ筋肉は保たれる

第3回 「食事」と「運動」を両輪で回してこそ筋肉維持が可能に

2019/4/26

歳を重ねても、丈夫な足腰を維持して、健康寿命を延ばしたい――。それを実現するための食事のポイントを紹介してきた本特集。カギを握るのが、「たんぱく質」と各種ビタミンを摂取できる「食事の多様性」だった。高齢者のフレイル(虚弱)や糖尿病対策に詳しい東京都健康長寿医療センター副院長・内科総括部長の荒木厚さんは「食事の改善と併せて実践してほしいことがある」と話す。私たちがやるべきことを荒木さんに聞いていこう。

本特集の内容

 

第1回 人生後半、食事内容をギアチェンジするタイミングがやってくる

第2回 老化防止にたんぱく質はどれだけ必要? 「ロイシン」にも注目!

第3回 たんぱく質だけでは不十分! 筋トレも実践してこそ筋肉は保たれる

 

「食事」と「運動」を両輪で回してこそ筋肉維持が可能に

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食事を改善しただけでは筋肉は増えない。運動による刺激がなければ筋肉は増えない。(c)Andor Bujdoso-123RF

 本特集では、第1回第2回と、「シニア期に入ったらたんぱく質を積極的にとることが大事」なことを紹介してきた。これが筋力を維持し、老化を遅らせ、健康寿命を延ばすことにつながることが、国内外の最新研究から明らかになっている。私たちは、中年期から高齢になるにしたがって食事内容を変えていくことが求められている。

 しかし、食事を変えただけで、「これで大丈夫」と安心するのは早計だ。

 高齢者のフレイル(虚弱)や糖尿病対策に詳しく、『60歳からの筋活ごはん』(女子栄養大学出版部)などの執筆・監修を手掛ける東京都健康長寿医療センター副院長・内科総括部長の荒木厚さんは、「たんぱく質をしっかり摂取したとしても、それだけで筋肉がつくわけではありません。食事と運動は両輪。運動を実践することで初めて、確実に筋肉を維持していくことができるのです」と話す。

 そこで今回は、食事と両輪で回していくべき「本当に効果的な運動」とは何かを荒木さんに聞いていこう。

フレイルの悪循環に入らないようにするには

 筋肉の維持に「たんぱく質が重要」なことは繰り返し紹介してきたが、ここで忘れてはいけないのが、「たんぱく質をとっただけでは筋肉は増えない」ということ。

 運動による刺激がなければ筋肉は増えない。よく知られているように、筋トレなどで刺激を受け、筋線維が傷つき、それを修復する過程でたんぱく質が筋肉へと合成され、筋線維が太くなっていく。実際、焼肉やステーキをたっぷり食べても、何もしなければ、筋肉が増えないだけでなく、太る原因になるということは、多くの人が身をもって経験しているだろう。

 もう1つ認識していただきたいのが、「フレイルの負のスパイラル(悪循環)」を避けるためにも運動は大切だということ。(※フレイルは、健康な状態と要介護状態の間の、いわば要介護予備軍の状態)

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(Xue QL,et al. J Gerontol A Biol Sci Med Sci.2008;63:984-90.などを参考に編集部で作成)

 加齢とともに活動量が減っていくと、食欲がわかなくなるケースは珍しくない。食事の量が自然と減り「低栄養」になると、たんぱく質などが不足するために筋肉が合成されず、筋肉量が低下するリスクが高まる。

 筋肉量が低下してしまうと、何か活動しようとしてもこれまでより時間がかかる上に、疲れやすくなる。だから、外出する意欲がわかなくなり、引きこもりがちに…。こうして活動量がさらに減ると、ますますお腹がすかなくなり、食事の量が減り低栄養が加速、さらに筋肉が衰えていく…という「悪循環」に陥りやすくなる。

 つまるところ、体を動かさないでいると、お腹がすかないから食欲もわかず、低栄養につながる可能性があるということだ。そして、このネガティブ・スパイラルから脱するカギとなるのが運動だと荒木さんは話す。

 「リタイア後などに家でじっとしていると食欲はわかないものです。それをきっかけにフレイルの悪循環に入ってしまうリスクがあるわけですが、それを避けるための重要なポイントが『閉じこもらずに外に出ること』『運動すること』です。運動の実践が栄養ある食事につながり、好循環へとつながっていくのです」(荒木さん)

 確かに体を動かせば、お腹がすく。そこでたんぱく質などの栄養をしっかりとれば、筋肉量も筋力も維持することができる。筋肉が増えれば、疲れにくくなり活動的になる…という好循環を巡らせる「スイッチ」となりうるのが運動というわけだ。

たんぱく質だけでは不十分! 筋トレも実践してこそ筋肉は保たれる:最新データから見えてきた「老化を防ぐ食事」:日経Gooday(グッデイ)

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ふとした瞬間に「指がしびれる」こと多くないですか?【内科医が悩み解決】

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作業したあとに指がしびれるって何かの病気の前兆?

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皆さんは手のしびれについて悩んだことはありませんか?パソコンを使用している時、ボルトでネジをとめている時、字を書いている時、窓の掃除をしている時、何かしらの仕事や作業に集中しようとしているのに指のしびれのせいで集中できない。

そんな悩みを抱えている方はいませんか?特に昔みたいに若くはないけど社会や家庭でまだまだ働き盛りとして貢献されている30~40代のいわゆる「オヤジ」の方々が日常生活の中でそんな症状を気にしながら生活するのはつらいだろうと思います。

今回はそのような症状について何かしらの疾患の可能性なども含め解説させていただきます。

そもそもしびれって?

しびれといっても色々とあります。実は人それぞれで表現されるしびれは違っています。例をあげると「触った時に感覚が鈍い」「熱さや冷たさがわからない」「痛みを感じない」など感覚自体の鈍さを表現するためにこれらをしびれと言っているものもあれば、「ジンジン、ビリビリする」「針で刺されたようなチクチクとする」「灼けつくような感じ」など異常な感覚を覚えることもあります。このようにしびれとは実に多彩な症状の表現で成り立っています。

またしびれを引き起こす原因も様々で脳、脊髄などの中枢神経の病気が災いしていることもあれば手足の末端の神経に異常が生じる病気が原因であることもあります。これらの病気の治療法もそれぞれで違うためにまずは対処法を見つけるためには正しい診断が必要になります。

そして診断が正しくなされるポイントとして症状の出るタイミングや動かしにくさなどその他の症状もしびれの原因を見分ける重要な方法になります。

健康診断で糖尿病を指摘されたことがある。

アルコールをたくさん飲む習慣がある。 →糖尿病性神経障害、ビタミン欠乏症

糖尿病は血糖値が異常に高くなり、それが長らく続くことで全身の血管の動脈硬化の原因となります。動脈硬化がすすむと血管を通じて生命活動に必要な栄養や成分を全身の臓器に供給することができなくなり、やがて脳卒中や腎臓の機能障害、網膜症などを引き起こし日常生活が送れなくなる怖い病気です。それは当然血管から栄養をもらっている神経にも起こりえます。手足の神経は細いためその影響を受けやすく、糖尿病の影響によりダメージを受けやすくなります。

糖尿病のしびれの特徴は多くの場合脚の指や裏に「ピリピリ「ジンジン」といった感じの痛みに似たようなしびれが生じて手指には認められません。しかしそのまま放っておくと手指にも「ジンジン」としたような自覚を覚えるようになりちょうど手袋や靴下で覆われる部分に症状がみられるようになります。

さらに症状が進行すると次第に神経自体が働きを失っていくためしびれるような症状もなくなり感覚そのものが弱くなっていきます。

また同じように手指の神経にダメージを及ぼすものは糖尿病だけではありません。ビタミン欠乏症やアルコールの多飲でも同様の症状を引き起こします。ビタミン欠乏症では特にビタミンB1、B12の不足が生じることで手足の神経にダメージが及びやすくなります。

また多量の飲酒を毎日続けるとそのアルコールを代謝するためにビタミンB1が多く使われるために身体は慢性的なビタミンB1欠乏症になりやすくなります。

そしてさらに踏み込むとビタミン欠乏症の背景にはアルコール依存症をはじめとしたバランスが極端にとれていない偏った食事を続けていることが背景にあります。そのため糖尿病に関しても同じことが言えますが毎日の生活において野菜、肉、穀類、魚介類、乳製品などが少しずつでも含まれているバランスのとれた食事の摂取を心がける必要あります。

首を後ろにそらすとしびれが酷くなる

→頚椎症(けいついしょう)

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脊髄の中でも首の位置の相当する頚髄に何らかの圧迫が生じて肩や首の痛みの他、手指にジンジンとしたようなしびれ感を感じることがあります。圧迫の原因として良く言われるのが頚椎椎間板ヘルニアです。人の頭部の重さは4~5㎏程度あると言われています。直立二足歩行をする人間は首だけでそれを支えています。

そして常にその重さが首にかかると首の骨同士の間にクッションの役割を果たしている椎間板が壊れてはみ出てしまいすぐ後ろに位置する頚髄を圧迫することでしびれの症状が現れます。最初は上を見上げて長時間作業をする時や手を酷使する作業をすることで手指の先がジンジンする症状が現れます。そのうちそれは作業をしていなくても常にじんじんとするような感覚になり、更に悪化すると手指を動かしにくい、指で細かい作業ができないなどの症状がでてきます。

治療方法としてはお薬によって症状を緩和する、頚椎カラーをつけて首の負担を少なくするなどの方法がありますが根本的に解決するためには手術で頚髄の圧迫を取り除く必要があります。

機械のボルトを締めようとしても上手くできない。夜や明け方にしびれが酷くなる。

➡手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)

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手首の裏側あたりに親指から薬指までの4本の指を動かす役割を担う神経である正中神経(せいちゅうしんけい)が通過しているじん帯があります。これが管のような形になっていることからこれを手根管と呼んでいるのですが何かしらの原因でこのじん帯が厚くなり、中を通過している正中神経が圧迫されることで手指にしびれが生じます。

じん帯が厚くなる原因として手首の骨折やリウマチなどによる炎症、手根管内の腫瘍、更に腎臓病や痛風などの代謝の変化でじん帯が厚くなることも起こりえます。手根管症候群は片手に発症することが多いのですが両手に発症してくると糖尿病によるしびれと似通ってきます。しかし正中神経は小指には到達していないため手根管症候群の場合には小指には症状がでません。これが糖尿病のしびれと見分けるポイントとなります。最初は中指のしびれ感で発症することが多く、次第に隣の指に拡がっていきます。

夜間や明け方のしびれ、そして手指を使う細かい作業中のしびれに始まり症状が悪くなっていくと痛みに近いしびれで夜に目が覚めたり、日中にも常にしびれを自覚するようになります。そして最後には手のひらの親指の付け根の筋肉が萎縮してきたりします。相当進行した状態では筋肉の萎縮が始まると親指を内側に曲げる力が弱くなり、人差し指と親指をくっつける力がなくなってくるため小銭をつまみにくくなる、ボタンがかけにくくなるなど日常生活にも大きな障害をきたします。手指にしびれのある方で小指と親指をくっつける動作をしてみてそれがつかない方は注意が必要です。

治療法としてはまずは手首の安静、さらに原因となっているじん帯に対して薬剤を注射して炎症を抑える方法があります。これで改善が乏しいようであればじん帯を切開して直接的に神経にかかっている圧迫を軽減する手術があります。

電車でつり革につかまると手のしびれが酷い、上肢を挙上すると手指がジンジンする。

→胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)

手根管症候群は手先の細い神経のみの症状でしたがこれがさらに根元の太い神経で起こることもあります。胸郭出口症候群はその疾患です。腕の神経は頸椎から分かれて一番上の肋骨や胸部の筋肉の間から腕に向かって伸びていきます。その腕にでてくるまでの間の骨や筋肉に神経が圧迫された結果生じるしびれのことを胸郭出口症候群いいます。上肢を挙上した時に多く認められつり革につかまる、洗濯物を干す、荷物を棚にのせるなど作業を行う場合に自覚されることが多いです。一般的には女性に多い病気なのですが筋肉を良く鍛えている男性にも発症しやすい傾向があります。腕の根本の方の神経の障害であるため手根管症候群よりもしびれの範囲が広く、上肢全体に痛みに近いしびれが襲います。

症状がひどくなると握力の手や腕の動かしにくさなどの麻痺症状がみられることもあります。治療方法としては基本的には鎮痛薬の内服、腕や肩の安静やストレッチなどが有効ですがあまりに症状がひどく耐え難い場合には神経を圧迫している腱や肋骨の一部を切除する手術療法を実施することがあります。

自分で判断するのは難しい

日常生活に影響がでるほどの手指のしびれに関してはやはり一度医療機関への受診をおすすめします。その原因によって対処する方法が違ってくるためまずは何かしらの疾患があるかどうかの診断をしてもらうことが重要でしょう。受診の際にはできればご自身のこれまでの病気の経歴やお薬手帳、過去の健康診断の結果などがあると医師の側も参考になる材料が増えてより診断も正確になります。

何科に受診すれば良い?

受診といっても病院の中は実に多くの診療科が存在します。特に30~40代の働き盛りの男性などは通院自体もあまり経験がない方も多いでしょうから何科に受診すれば良いかすらもよくわからないことが多いと思います。病院にいってみたものの受付ロビーでどうしたら良いかわからないなんてことは頻繁にあることです。しびれは神経のダメージによって引き起こされることが多い症状であることからも神経の病気について専門に取り扱っている診療科への受診が適切です。具体的には内科、中でも神経内科(2018年~脳神経内科へ専門医名が変更)を標榜している医療機関への受診が最適と考えます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?しびれと聞くと一般的には脳の病気?、脳卒中?と考えてしまう方も多いかもしれません。しかし実際は人間の大脳は左右に分かれており、身体の神経による支配も左半身は右脳、右半身は左脳で分かれて支配されています。そのため脳が原因の場合左右の両側の手や足に一度に症状がでることは稀なのです。

今回解説させていただいているようなしびれの症状の場合にはやはり違う原因を先に考えなければならないでしょう。先にあげたものはしびれの中でも代表的なものであるためこの他にももっとしびれを起こしてくる病気は存在しています。もししびれに関して悩んでいる方がおられれば早めに受診されることをおすすめいたします。

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【健康カフェ】(151)

慢性腰痛 整体なども選択肢に

2019.4.25 13:30

 糖尿病で通院している60代男性は、半年ほど前から腰痛に悩まされています。整形外科を受診したものの改善せず、糖尿病の数値も悪化しています。男性は「腰が痛くて家でおとなしくしていました。運動しないといけないのは分かっているのですが…」とつらそうです。

 3カ月以上続く腰痛を慢性腰痛と呼びます。腰痛の原因としては、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、椎骨の圧迫骨折などがありますが、原因が分からないことが大半です。腰が痛いと動くのがおっくうになりますし、安静にしていた方がいいと思う人が多いのですが、慢性腰痛は安静にしているより運動した方が痛みも機能も改善することが分かっています。

 欧米のガイドラインでは、運動やリハビリ、投薬などの治療が推奨されています。ガイドラインでは推奨されていませんが、整体やカイロプラクティックなどの脊椎手技療法(SMT)も選択肢の一つとなっています。

 SMTの慢性腰痛の効果について、これまでの研究をまとめて評価した論文が3月、英国の医学雑誌に発表されました。研究の多くは中高年男女が対象で、ガイドラインで推奨される治療法とSMTで効果を比較しています。

 結果は、ガイドラインで推奨される治療法よりSMTの方が、治療開始から1カ月後ではやや勝っており、1年後でもSMTはガイドラインの治療法と同様の効果があるというものでした。

 この論文ではまた、SMTと、「軽いマッサージ」「何も治療しない」「電気を当てる」などの方法も比較しています。結果は、SMTの方がこれらの方法よりも機能を改善し、痛みも少し抑えるというものでした。

 結果から、腰痛が続くようなら、SMTを試してみるのもいいかもしれません。ただ、まれとはいえ、SMTで骨や神経を傷めたいう事例が報告されています。どんな治療法もリスクはゼロではありませんので、リスクを理解した上で利用するかどうか考えてもらえればと思います。

(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)=次回は5月9日掲載予定

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なぜあの人は太らないのか?

遺伝子レベルで分かった、その原因

重要なのは代謝よりも「食欲」だった

人間の体重を大きく左右する遺伝子が英国の調査研究によって発見された。

これまで「肥満」に関する遺伝子は幾つか発見されているが、今回見つかった遺伝子は私達の体重を適正に保つために最も重要な役割を果たしていると見られる。

それは「メタボリズム(代謝作用)」ではなく、「食欲」に関する遺伝子だった。

https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(19)30345-9

調査から判明した特殊な遺伝子

今回の調査を実施したのは英ケンブリッジ大学の研究チーム。

彼らは英国の「バイオバンク」と呼ばれるデータベースから、40歳~69歳の間にある45万2300人分のDNAデータを取得。データ提供者本人の承諾を得た上で、当人のDNAデータをその体重や身長、さらには心臓病や糖尿病などの疾患記録と比較対照した。

これにより「MC4R」と呼ばれる遺伝子が浮上してきた。

この遺伝子には300種類以上のバリエーション(変異)があることが知られているが、そのうちの特定種類のバリエーションを有している人間は無理せず痩せた体型を維持できる。今回、調査対象者の約6%がこの特殊な遺伝子(変異)を有していることが判明した。

このMC4Rは食欲をコントロールする役割を持った遺伝子。ヒトが満腹になるとMC4R遺伝子のスイッチがオンになって、そのシグナルが脳に伝えられる。これによって食欲が抑えられ、もう物を食べたくなくなる。

今回見つかった6%の人たちではMC4R遺伝子が常にオンの状態になっているため、普段からあまり物を食べたいとは思わない。彼(彼女)らはほぼ全員が痩せ型で、糖尿病や心臓病にかかるリスクが(他の被験者に比べて)極端に低かった。

逆にMC4R遺伝子が常にオフになっている人たちは、いくら食べても満腹感を伝えるシグナルが脳に伝送されないため、過剰に食料を摂取する傾向が強くなる。これが肥満を引き起こす最大の要因と考えられる。また彼らは糖尿病や心臓病にかかるリスクも非常に高い。

ただし大半の人たちは両者の中間にある。つまり空腹の状態ではMC4R遺伝子はオフだが、何かを食べて満腹になるとオンになって「もう沢山」ということになる。

 

遺伝子レベルの体重調節薬も可能に?

近年の研究ではいわゆるメタボ、つまり「(年齢の増加などによる)代謝能力の低下」が肥満の主な原因と見られていたが、今回の研究から、むしろ「食欲」が最大の原因であることが判明した。

つまり普段から無理せず痩せている人は単に物を食べない、あるいは食べたがらない人であり、逆に太っている人は強い食欲を抑えきれずに、たくさん物を食べてしまう人だということだ。

そんなことは今さら言われなくても分かっている、と思うかもしれないが、今回それが遺伝子レベルで確認されたことには大きな意味がある。

実はかなり以前から、このMC4R遺伝子は科学者たちの間で「肥満に関係しているのではないか」と見られており、あえてこの遺伝子の機能を抑えるような効果を持った薬も開発されたが、それはむしろ血圧を上昇させるなど健康を害する副作用をもたらしてしまった。

しかし今回、MC4R遺伝子から出るシグナルが脳に伝わるメカニズム等が詳細に解明されたことで、効果的な痩せ薬を開発できる可能性が出てきたという。

他方、拒食症など、これまである種の社会現象と見なされたきた事柄との関連性も懸念される。10~20代の若年層に多い拒食症は心理的な要因が大きいと見られてきた。

今回の研究はいわゆる中高年層を対象にした調査に基づくが、遺伝子が年齢によって変化することは(紫外線や喫煙による遺伝子の損傷などを除けば、一般的に)あり得ない。つまり若者の拒食症には、心理的な要因以外にも、MC4R遺伝子の変異が関与しているケースが少なくないのではなかろうか。

10~20代の頃から遺伝的要因で食欲が湧かないとすれば、太る、痩せるなどと心配する以前に、身体の健全な発達が妨げられてしまう恐れもあるだろう。早期の遺伝子検査などから変異を検知し、これに効く薬の開発等も待たれるだろう。

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DNAのメス、クリスパーの全貌とインパクトがわかる! 中学生にもわかる、生命科学最前線。

なぜあの人は太らないのか? 遺伝子レベルで分かった、その原因(小林 雅一) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)

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「高血圧治療ガイドライン2019」を公表 

糖尿病患者の降圧目標は従来通り130/80mmHg未満 

日本高血圧学会

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 日本高血圧学会は、5年ぶりに改訂となる「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」を発表した。このほど都内で記者会見を行い、JSH2019の改訂ポイントを紹介した。

 「高血圧への対策は、個人のレベルにとどまらず、社会全体で行う必要がある」と、同学会では強調している。

糖尿病患者の降圧目標は従来通り130/80mmHg未満

 日本高血圧学会は、5年ぶりに改訂となる「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」を発表した。
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 新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は従来通り、診察室血圧が140/90mmHgで、家庭血圧が135/85mmHg。

 正常高値血圧(120~129/80mmHg未満)以上のすべての者は、生活習慣の修正が必要で、高リスクの高値血圧者および高血圧者(140/90mmHg以上)では、生活習慣の修正を積極的に行い、必要に応じて降圧薬治療を開始することが推奨された(いずれも診察室血圧)。

 降圧目標は、診察室血圧が130/80mmHgで、家庭血圧が125/75mmHg。糖尿病患者、CKD患者(蛋白尿陽性)、抗血栓薬服用中の患者などの降圧目標も、従来通り130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)になった。

 ただし、75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満とより強化され、さらに併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合、75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHg未満への降圧を目指す。  糖尿病合併高血圧の降圧薬の選択について、微量アルブミン尿、蛋白尿がない糖尿病の場合は第一選択薬として、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、利尿薬を設定した。微量アルブミン尿、蛋白尿がある場合はARB、ACE阻害薬を選択する。

 糖尿病合併高血圧での薬物療法では、個々の降圧薬のインスリン感受性、糖代謝、脂質代謝に対する影響についての十分な配慮が必要としている。

「脳卒中・循環器病対策基本法」でも他業種の連携を推奨

 「NIPPON DATA 2010」などの調査によると、日本の高血圧有病者数は4,300万人に上るが、うち57%(2,450万人)しか治療を受けていない。さらに、治療を受けている患者の50%(1,200万人)しか血圧が基準である140/90mmHg未満にコントロールされていない。

 「単なる診断や治療法の開発のみでは解決できない。高血圧への対策は、個人のレベルにとどまらず、社会全体で行う必要がある」と、日本高血圧学会では強調する。

 厚生労働大臣が2012年に告示した「健康日本21(第二次)」では、2022年までの10年間に国民の収縮期血圧の平均値を4mmHg低下させる(男性 138mmHg → 134mmHg、女性 133mmHg → 129mmHg)ことが目標に掲げられている。

 高血圧対策を実効を上げるために、医療機関(かかりつけ医、看護師など)、保健師、管理栄養士、薬剤師、地域の行政機関、地域の産業界などが、密接に連携・協働する必要がある。

 こうした総合的な対策は、2018年に公布された「脳卒中・循環器病対策基本法」の中核をなすものだ。同法では、国民、地方行政、医療・保健機関、学協会、産業界を含め循環器病に関連するあらゆる分野のコミットメントを求めている。

 地域での高血圧診療でもっとも重要なのは、患者・家族と医療チームが十分なパートナーシップを築き、降圧目標に到達するための具体的な治療計画を設定・共有することだという。

自分の高血圧を知らない有病者は1,400万人

 かかりつけ医と保健師などが緊密に情報交換をして、患者個々の実状に合わせた効果的な保健指導を行い、経過をフォローすることが重要となる。また、住民・高血圧患者の家庭で日常をみているのは地域の保健師だ。

 「高血圧の早期発見・治療を促進するために、医師会、行政・保健機関、学協会などが密接に協力・連携する体制の確立は不可欠」と、高血圧学会は強調する。

 地域における高血圧対策で柱のひとつとなるのは、未治療患者の減少だ。高血圧の治療を受けていない有病者の数は1,850万人に上る。こうした現状を改善する優れた制度として、特定健診への期待は大きい。

 また、健診データと診療レセプトデータとの突合せにより、未受診者や治療未達成患者の同定を行い、治療の経過を追跡することも可能になってきた。保険者や行政機関の連携・協働により、データを有効に活用するシステムを構築することが急務になっている。

食塩摂取量を減らすために産学官のコミットメントが欠かせない

 日本人の高血圧の特徴として挙げられたのが、(1)食塩摂取量が多いこと、(2)肥満とメタボリックシンドロームの増加。日本人の食生活で大きな特徴となっているのは、食塩の摂取量が多いこと。日本高血圧学会は、社会全体として食塩節酒量を低下させる取組みを重視している。

 そのために、産学官の強いコミットメントが欠かせない。たとえば英国では、政府が主導し食品業者が商品の塩分制限の自主的な目標を設定し、食品の塩分量を徐々に提言した結果、成人の1日あたりの食塩節酒量は2006年には9.5gだっが、2011年には8.4gになり、15%の減塩に成功した。これに合わせて、2003年から2011年の間に脳卒中・心臓病による死亡が約40%減少したという。

 日本人の食塩摂取のかなりの部分が加工食品に起因する。減塩製品も味が改善され、数は増えているが、まだ十分に普及していないという。国民に対し減塩の重要性を啓発し、行政や産業界のコミットメントにより、減塩食品を一般家庭に普及させ、行政指導や栄養指導の現場で活用されるようにすることを求めている。

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高血圧診療での「臨床イナーシャ」の克服も課題に

 高血圧の治療法は進歩しており、日本高血圧学会が治療ガイドラインを策定しているにもかかわらず、高血圧対策はいまだ不十分だ。同学会はその原因として、服薬アドヒアランスの不良、不適切な生活習慣とともに、「臨床イナーシャ(臨床的な惰性)」を挙げている。

 高血圧診療での臨床イナーシャは、「高血圧であるにもかかわらず治療を開始しない、または、ガイドラインで示されている降圧達成目標よりも高いにもかかわらず、治療を強化せず、そのまま様子をみること」だという。

 臨床イナーシャには、医療提供者、患者、医療制度の問題など、さまざまな因子が関与しているという。臨床イナーシャを放置することが、心血管疾患や腎臓病の発症に悪影響を及ぼしている。

 とくに日本の高血圧診療は高血圧を専門としない医療機関で行われることが多く、高血圧専門医と実地医家との連携、治療ガイドラインの浸透を推進すること、患者・一般に対して啓蒙・教育プログラムを提供することが求められている。

 患者にあわせて実地医家にも教育プログラムを提供することも重要だ。高血圧診療に携わる医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、保健師などに対する教育プログラムも充実させる必要があると指摘している。

 第一三共は、疼痛治療剤「タリージェ錠2.5mg・5mg・10mg・15mg」(一般名:ミロガバリンベシル酸塩)を、4月15日に国内で発売した。末梢性神経障害性疼痛領域(PNP)での新たな治療の選択肢となる。

糖尿病性末梢神経障害性疼痛に罹患している患者は9~22%

 タリージェは、第一三共が創製したα2δリガンド(電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットに結合する物質)で、2019年1月に「末梢性神経障害性疼痛(PNP)」を適応として承認を取得した。この承認は、日本を含むアジアにおいて実施した糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)患者を対象とした第3相臨床試験、帯状疱疹後神経痛(PHN)患者を対象とした第3相臨床試験の結果にもとづくもの。

 PNPは、さまざまな原因によって末梢神経に損傷や機能異常が起こり生じる痛みで、代表的なものにDPNPやPHNなどがある。

 このうち糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)は、神経の損傷によって引き起こされる末梢性神経障害性疼痛の代表的な疾患。糖尿病性末梢神経障害は、四肢の神経障害や知覚麻痺を引き起こす疾患で、もっとも一般的で長期化する糖尿病の3大合併症のひとつ。症状として、激しい痛み、痛覚過敏、しびれ、平衡および筋肉運動障害、灼熱痛、刺痛などがあり、夜間に痛みが増すことが多く、睡眠障害にいたることもある。日本で1,000万人を超えると推測される糖尿病患者のうち、DPNPに罹患している患者の割合は9~22%と報告されている。

 また、帯状疱疹後神経痛(PHN)は、神経の損傷によって引き起こされる末梢性神経障害性疼痛の代表的な疾患で、帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節内に潜伏感染し、ウイルスに対する免疫力が低下することで発症する。PHNでは、帯状疱疹が治癒した後も焼けるような痛みや電気が走るような痛みが持続し、まれに筋力の低下や麻痺を引き起こす難治性疼痛のひとつと考えられている。日本で年間に50~60万人が発症している帯状疱疹患者のうち、PHNに罹患している患者の割合は10~25%とされている。

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販売名 タリージェ錠 2.5mg・5mg・10mg・15mg
一般名 ミロガバリンベシル酸塩
効能・効果 末梢性神経障害性疼痛
用法・用量 通常、成人には、ミロガバリンとして初期用量1回5mgを1日2回経口投与し、その後1回用量として5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸増し、1回15mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により1回10mgから15mgの範囲で適宜増減し、1日2回投与する。
薬価 タリージェ錠 2.5mg:1錠 78.00円
タリージェ錠 5mg:1錠 107.70円
タリージェ錠 10mg:1錠 148.70円
タリージェ錠 15mg:1錠 179.60円
製造販売承認日 2019年1月8日
薬価基準収載日 2019年2月26日
発売日 2019年4月15日
製造販売元 第一三共株式会社
タリージェ錠2.5mg/タリージェ錠5mg/タリージェ錠10mg/タリージェ錠15mg(医薬品医療機器総合機構)

[Terahata]

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猫はクッキーを食べても大丈夫? 

糖尿病のリスクやアレルギーの心配も

ペトこと編集部 2019/04/24

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多くの人に愛されるスイーツの一つがクッキー。サクサク食感に程よい甘さは紅茶やコーヒーと相性抜群、お土産やギフトにもピッタリのスイーツです。美味しそうにクッキーを食べる飼い主の様子に、興味を示す猫ちゃんがいるかもしれません。でも、猫にクッキーを与えるのはおすすめできません。その理由を紹介します。

猫はクッキーを食べても大丈夫?

クッキーを食べていると物欲しそうに眺めてくる飼い猫に、ついつい与えたくなるかもしれませんが、猫にクッキーを食べさせてはいけません。その理由は下記の3つです。

  1. 砂糖
  2. アレルギー
  3. 人向けの食材
1.砂糖に注意
クッキーは甘いスイーツですから、もちろん多く糖分が含まれています。砂糖の成分であるショ糖ですが、これらを過剰摂取した場合は猫も人間と同様に過度なカロリー摂取となってしまいます。猫も肥満になりますし、肥満による糖尿病のリスクも高くなります。甘いものの食べ過ぎは人間同様にリスクがあるということを、しっかりと認識しておきましょう。

またごくまれではありますが、ショ糖が原因となり虫歯になってしまう猫もいます。食は健康に生きるために必要不可欠な要素ですので、一生綺麗な歯を保ってあげるためにも、糖分を過剰に与えることは避けましょう。

2.アレルギーに注意

クッキーの材料である小麦粉やバター、卵にアレルギーを持つ猫がいます。アレルギー反応が出た場合、下痢嘔吐、皮膚疾患といった症状が出る場合があります。猫がクッキーを誤って食べてしまった場合は、その後変わった症状がないかしっかりと確認するようにしてください。

3.チョコレートなど人向けの食材に注意

クッキーには、プレーンタイプのほかにチョコチップクッキーや紅茶クッキーなど、さまざまな種類があります。しかし、チョコレートや紅茶は猫にとって危険な食材です。チョコレートや紅茶に含まれるカフェインを誤って猫が食べた場合、中毒症状を起こし、最悪、命を落としてしまうケースもあります。

猫用クッキーは少量ならOK

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どうしても猫にクッキーを与えたい場合は、猫用クッキーを用意してあげましょう。猫用クッキーであれば砂糖やバターを使用していないもが市販されています。とはいえ、小麦粉は使用されているものが多いので、アレルギーがない猫のみに与えてください。もちろん、与え過ぎには注意してくださいね。

猫は「甘味」を感じない

甘いものを欲しがる猫も多くいるようですが、猫には甘いものを感じ取る味覚がないといわれています。人間は基本的に「酸味」「苦味」「塩味」「甘味」の4種類の「基本味」に加えて「旨味」を感じることができます。一方で猫は「酸味」「苦味」「塩味」の3種類を感じることができます。つまり、猫には甘いものを感じる味覚がありません。甘いものを欲しがる理由は香りに反応していたり、人が食べていることで興味を持ったりするといったことなのです。決して甘いものをおいしいと感じて食べているわけではありません。

【番外編】猫好きさんのギフトに「猫型クッキー」がおすすめ

猫好きな方へのギフトやお土産に、猫型クッキーはいかがでしょうか。猫好きの中でも特に人気があるのが、京都にあるクッキーとジャムの専門店「まいこと」の「京の猫さんくっきー」。三毛猫など京都の町で暮らす猫を型どった愛らしいクッキーです。お店の公式サイトから、通販でも購入可能です。

販売サイト:「京の猫さんくっきー」の商品一覧

またクッキー用の猫型を購入して手作りするのもいいですね。レシピはネットで多く紹介されています。ココアを混ぜれば黒猫、アイシングでしま猫など、かわいい猫クッキーのアイデアも広がりそうです。

猫に人用のクッキーは食べさせないで

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おやつに人気のクッキーですが、猫に与えるのはおすすめできません。もちろん、少量を誤って猫が食べたからといって、すぐに体に大きな症状が出ることは少ないといえます。しかし肥満や糖尿病など長期的なリスクを避けるためには、猫にクッキーは食べさせないでおきましょう。もし誤って猫がクッキーを食べてしまったら、しばらくは様子を見て、気になる症状が出た場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。

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連休(GW)こそ糖尿病のコントロールに注意 

8つの対策で乗り切る

糖尿病ネットワーク

食事・運動・体内時計の調整がポイント

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 連休はふだんの生活スタイルを維持するのが難しく、食べ過ぎと運動不足が重なり、余分なストレスをためこみやすい。体重を増やしたり、血糖コントロールを乱す人が多い。この時期を快適に乗り切るための8つの対策法をご紹介する。

わずか5日間、食べ過ぎただけで

インスリンの働きが悪くなる

 高脂肪の食事をわずか5日間とり続けただけで、筋肉がブドウ糖や脂肪酸を代謝してエネルギーに変えるメカニズムに異変が起こることが、ヴァージニア工科大学の研究で判明した。

 「通常の食事では、脂肪のエネルギー比率は25~30%程度です。これを超える量の脂肪をとり続けると、5日間で筋肉でのエネルギー代謝は悪くなることが判明しました」と研究者は述べている。

 糖尿病は血液中のブドウ糖の濃度が慢性的に高くなる病気だ。ブドウ糖は細胞や筋肉でエネルギー源として使われるが、糖尿病になるとブドウ糖は細胞の中に十分とりこまれず、血液中にあふれてしまう。

 肥満になると、血糖を下げるホルモンであるインスリンが細胞に十分に取り込まれなくなり血糖値が高くなる「インスリン抵抗性」が起こりやすくなる。これは、糖尿病予備群でも起こる現象だ。

 肥満によって脂肪細胞が増加すると、インスリンの働きを悪くする生理活性物質である「アディポサイトカイン」が放出され、筋肉や脂肪などの組織、肝臓へブドウ糖が取り込まれにくくなる。

 「高脂肪の食事をわずか5日間とり続けただけで、体のエネルギーの代謝に悪影響があらわれます。高脂肪の食事をとると、ブドウ糖を筋肉に取り組むインスリンの働きが悪くなります」と、研究者は述べている。

食べ過ぎが1週間続いても、

ウォーキングで打ち消すことができる

 休日が続くと食べ過ぎになりがちだ。食事で摂取するカロリーが、体が消費するカロリーを上回ると、肥満にやりやすくなり体にとって有害な影響があらわれる。英国のバース大学の研究によると、食べ過ぎと運動不足が2~3日続いただけで、体のエネルギー代謝は悪くなるという。

 しかし、ウォーキングなどの運動を続けていれば、食べ過ぎによる弊害をある程度打ち消すことができる。この研究は国際生理学会で発表された。

 研究チームは、26人の健常者を対象に、ふだんよりカロリーの多い食事を1週間続けてもらった。被験者を2つのグループに分け、片方にはなるべく体を動かさないようにしてもらい、もう片方には1日45分の活発なウォーキングをしてもらった。

 その結果、運動をしなかったグループの脂肪組織を調べたところ、過剰なエネルギーが中性脂肪となって増え、ブドウ糖や脂質が血中に過剰にたまっていた。一方で、運動をしたグループでは、エネルギー代謝と関連のある遺伝子があらわれ、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促され、血糖値も改善していた。

 「食べ過ぎと運動不足が重なりやすい休日には、体重が増えやすくなります。しかし、ウォーキングなどの運動をしていれば、たとえ体重が増えたとしても、体には好ましい変化が起こります。休日が続く時期こそ、ふだん以上に運動をするべきです」と、研究者は述べている。

 

不規則な生活が体のリズムを乱す

「社会的時差ぼけ」に注意

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 土曜日や日曜日、連休にゆっくり休んだはずなのに、勤務日に体がだるいと感じることはないだろうか? それは「社会的時差ぼけ」のせいかもしれない。

 仕事のある平日に定刻に起きていても、休日は遅くまで寝ている習慣のある人は、疲れが思ったようにとれないおそれがある。それどころか、睡眠習慣の乱れによって体内時計が狂い、肥満や2型糖尿病、心臓病の発症リスクが高まる可能性がある。

 睡眠や体温、血圧、ホルモン分泌など体の基本的な機能はおよそ24時間のリズムを示す。この1日周期のリズムは「概日リズム」と呼ばれる。概日リズムを調整している「体内時計」は、生活習慣から大きな影響を受けている。

 不規則な生活などが原因で、体内時計と生活時間との間にずれが生じるのが「社会的時差ぼけ」(ソーシャル ジェットラグ)だ。

 「平日は規則正しい生活をおくっていても、週末に夜更かしや朝寝坊をして就床時刻や起床時刻がずれると、それをきっかけに体内時計が乱れ、時差ボケのような症状を招くことがあります。これが”社会的時差ぼけ”で、睡眠医療の研究者に注目されています」と、英国医学研究評議会(当時)のマイケル パーソンズ氏は言う。

 パーソンズ氏らが800人以上を対象に行った調査では、休日と就業日の睡眠パターンの差が大きいほど、代謝に異常が生じ肥満にやりやすくなることが明らかになった。休日の睡眠パターンにわずか2時間のズレがあるだけで、2型糖尿病や炎症を判定するためのバイオマーカーの値が上昇するという。

 社会的時差ぼけを防ぐために、概日リズム(体内時計)に狂いが生じないように生活スタイルを工夫することが必要だ。

血糖コントロールを乱しやすい時期

8つの対策で乗り切る

 連休は家族や親戚、仲間が集まり、リラックスして過ごせる機会が増えるが、ふだんの生活スタイルを維持するのが難しくなる。そのため食事や運動などに偏りが出たり、余分なストレスをためこむおそれがある。

 休日が続くと、食べ過ぎと運動不足が重なり、血糖コントロールを乱したり、体重を増やす人が多い。ハーバード大学医学大学院は、休日を健康的に過ごすために、以下のことをアドバイスしている。

1 休日をどう過ごすか、計画を練る

 休日は生活が不規則になりがちになり、ふだん通りの食生活を続けるのが難しくなり、運動不足になりやすい。仕事の片付けや予定外の用事が入ったり、子供の相手を過ごす時間が増えるなど、ストレスがたまりやすい時期でもある。

 また、多くの人にとって、体重コントロールが難しい時期でもある。米国立衛生研究所によると、休日が続くと多くの人が体重を1kg以上増やすという。「少なくとも、今よりも体重を増やさないようにしよう」という気持ちを強くもつことが大切だ。

 事前に「いつ・どこで・何をするか」という予定を、カレンダーに書き留めておくと、健康的な食事や運動のための時間を確保できるようになる。

2 快眠はまずは規則正しい生活から

 規則正しい生活によって、体内時計がホルモンの分泌や生理的な活動を調節し、睡眠に備えて準備してくれる。この準備は自分の意志ではコントロールできない。体内時計を整え、体を睡眠に導くために、毎日同じ時刻にベッドに入り、起床時間も一定にすることが大切だ。

3 夜遅い時間に食事しない

 体内時計を整えるために規則正しい食事が望ましい。食事で摂取した食べ物が消化・吸収されるまでに2~3時間が必要となる。夜遅い時間に夕食をとると、胃の消化活動が活発になり、大脳皮質や肝臓の働きが活性化し、結果として食べ過ぎや睡眠不足につながる。もちろん体重が増えて、血糖コントロールも乱れやすくなる。

4 朝食を抜かない

 朝食をしっかりとることで、その日の3食の食欲をコントロールできるようになる。逆に朝食を抜いて空腹でいると、反動で食べ過ぎてしまうおそれがある。なるべく1日に摂取するカロリーの3分の1は朝食でとるようにしたい。

5 食事はシンプルに健康的に

 休日にいろいろな予定が入ると、食事が単調になりがちになり、外食や調理済み食品を利用する頻度も増える。

 健康的な食事のためには、自宅で食事の支度をするのがベストだが、それが難しい場合は、台所に健康的な食品を置いておこう。カット野菜や低脂肪の乳製品、精白されていない米や全粒粉のパンなどであれば、手軽に準備できる。

6 ストレスをためない

 ストレスは不安や睡眠障害、血圧の上昇など、好ましくない影響をもたらす。糖尿病や高血圧症のある人にとっては、血糖や血圧のコントロールに悪影響が出てくるおそれがある。

 ふだん通りの食事を続けられなくなったり、アルコールを飲みすぎたり、運動不足が続くことも、ストレスの原因になる。

 休暇には、想定外の用事が入り忙しくなり、さらに生活が乱れやすくなる。この時期に外せない予定を作りすぎないようにし、余裕をもって計画をたてよう。

7 運動を続ける

 日中に体をアクティブに動かし運動する習慣のある人は、質の良い睡眠を得られるという調査結果がある。30分のウォーキングなどの運動を毎日続けよう。

 運動や身体活動は自然なストレス解消法になる。血糖コントロールや血圧コントロールにもつながり、健康上の利便はたくさんある。

 30分の適度な運動を週に5日行うのが理想だが、それが難しい場合は、1日に10?15分のウォーキングなどの運動を1日に2回取り入れるようにしよう。

 不規則な生活が続く場合でも、運動のための時間を確保するために、カレンダーに運動する予定を書きとめとくと効果的だ。

8 アルコールに注意

 アルコール類にもカロリーがあり、アルコールには食欲を増進する作用があるため、飲み過ぎは肥満につながる。この時期は高カロリーの食事が多いため、相乗的に悪影響があらわれる。

 糖尿病の治療を受けている人は、アルコールにより低血糖の危険性が高まるおそれもある。アルコールを飲む場合は、上限を決めて飲み過ぎないようにしよう。

 「節度ある適度な飲酒」の上限は、純アルコール換算で「1日平均20g程度」。これは、ビールは中瓶1本(500mL)、清酒は1合(180mL)に相当する。

Five days of eating fatty foods can alter how your body’s muscle processes food, researchers find(ヴァージニア工科大学 2015年4月13日)

Exercise counters the physiological effects of Christmas excess(国際生理学会 2013年11月26日)

Exercise counteracts the effects of short-term overfeeding and reduced physical activity independent of energy imbalance in healthy young men(Journal of Physiology 2013年11月26日)

Study finds ‘social jetlag’ is associated with obesity-related disease(英国医学研究評議会 2015年1月20日)

Social jetlag, obesity and metabolic disorder: investigation in a cohort study(International Journal of Obesity 2014年12月22日)

Healthy eating through the holidays(ハーバード大学医学大学院 2018年12月20日)

Six Holiday Tips(米国糖尿病学会 2014年7月11日)

[ Terahata ]

日本医療・健康情報研究所

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糖尿病の「基準値以下」でも心筋梗塞や脳卒中を起こす人は

 今月、高血圧のガイドラインが5年ぶりに改定されます。

 すでに日本高血圧学会が発表している内容によると、140/90(収縮期血圧/拡張期血圧=単位は㎜Hg)といった基準値は変わらないままですが、治療の目標値は引き下げられ、75歳未満は130/80、75歳以上は140/90となりました。75歳以上はこれまで150/90が目標値だったので、75歳未満も75歳以上も、従来の数値より10ポイント下がったことになります。塩分を多く摂取する日本人にはとても重要な改定です。

 では、糖尿病についても、今後ガイドラインで数値が厳しくなることはあるのか?

 私はそれはないと考えてます。今の数値が絶対に正しいものだからという理由ではありません。

 数値を厳しくしても、それが国民の意識を「食生活を改善しよう」といったプラスの方向に向けられるとは必ずしも思えないからです。 糖尿病の基準値が厳しくなれば、かなりの人が糖尿病と診断され、かえって糖尿病に対する認識が甘くなる可能性があります。実際、40代以上の男性はメタボ健診をすると7割の人が引っかかるのですが、それゆえにハードルが低くなってしまい、「メタボって言われたけど、大したことがない」と間違った知識を持っている人が多い。読者の皆さんもそうではありませんか? そうして、メタボに至った同じ生活を今後も続け、やがては糖尿病をはじめとする生活習慣病で治療が必要になったり、最悪の場合は、心筋梗塞、脳卒中を起こしてしまうのです。

 ガイドラインは、何十年間にわたるデータを利用して作っています。今のガイドラインの内容は、現在の人の食生活を反映したものではなく、過去の人の食生活を反映したもの。しかし、10年前、20年前から、食事や生活様式は大きく変化しています。

 当時のデータでは、空腹時血糖が126㎎/デシリットル以上、ヘモグロビンA1c7%以上を糖尿病とするのがベターだと考えられたのですが、今のリアルな食生活なら、もしかしたら数値をもっと低くすべきかもしれません。 つまりお伝えしたいのは、ガイドラインの数値はひとつの目安であり、もし基準値ギリギリだったり、糖尿病予備群とすでに指摘されている人は、「基準値を超えていないから大丈夫」では全くないということです。

■「健康」という過信が落とし穴に

 さらには、ガイドラインは各病気ごとにあります。糖尿病のガイドラインはクリアしても、高血圧や脂質異常症のガイドラインで引っかかった……というようなら、危機感を抱いて生活習慣の改善をしなくてはなりません。“毎年、軽度異常を指摘されているけど、体の調子も悪くないし、そんなに気にすることはないのではないか”という考え方は危ないです。

 ある40代半ばで心筋梗塞を起こした患者さんは、血糖値、血圧、総コレステロール、LDLコレステロールなどすべて基準値を下回っていました。しかしそれを詳しく見ると、健診を受け始めた35歳から、数値がいずれも徐々に上がっていて、「基準値を下回っている」といっても、「あと一歩で基準値を超えそう」な状態。

 しかし、本人の認識は「悪いところがない」というもの。どれか1つでも基準値を超えていれば、医師の診断と管理栄養士の食事指導を受けられ、何らかの手を打たなければならないという自覚が芽生えていたのかもしれないのですが、それがなかったのも彼の不幸な点でした。加えて、40歳前後から仕事が忙しくなり、健診をすっぽかすようになってしまった。

 結果、40代半ばという年齢で突然心筋梗塞を起こしてしまったのです。

 ガイドラインの基準値だけにとらわれていると、“本当の健康度”を見逃すことになりかねません。ほかの数値との組み合わせ、家族歴、仕事や家庭のストレスなど、さまざまな点をチェックして、「自分はどうなのか」を考えていくべきです。

 情報社会・ストレス社会を迎えており、我々が思っている以上にリスクは高まっています。仮に乗り越えたとしても、将来は認知症・心不全などのリスクが襲ってきます。静かに忍びよってくる、心筋梗塞と脳梗塞のリスクを甘くみてはいけません。一度は血管年齢などを調べておく。手遅れにならないために重要です。

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原因物質に腸内細菌関与

=糖尿病性腎臓病で

-新検査や治療法期待・東北大と岡山大

 糖尿病性腎臓病は特定の腸内細菌グループが関与して生じる「フェニル硫酸」という物質が原因の一つだと、東北大と岡山大の研究チームが23日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。血液中のフェニル硫酸濃度から腎臓病の悪化を予測でき、新たな検査法や治療法の開発を目指している。

 フェニル硫酸ができるもとはチーズや肉などの食品に含まれるアミノ酸「チロシン」。特定の腸内細菌グループが持つ酵素によって「フェノール」という物質に変換された後、肝臓に回ってフェニル硫酸に変換され、血液中に放出される。

 糖尿病モデルのマウスにフェニル硫酸を飲ませると、腎臓に障害が生じ、尿たんぱくのアルブミンが増えた。そこで、特定の腸内細菌グループが持つ酵素の働きを阻害する薬剤を飲ませたところ、血液中のフェニル硫酸濃度の低下や尿中アルブミンの減少、腎不全の改善がみられた。

原因物質に腸内細菌関与=糖尿病性腎臓病で-新検査や治療法期待・東北大と岡山大:時事ドットコム

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本当は怖い睡眠不足!

睡眠の重要性と「ぐっすり眠る」ためのアドバイス

 

「春眠暁を覚えず」とはよくいったもので、心地よい春の朝は、ついつい寝過ごしてしまいがち。昼間も、ぽかぽか陽気に誘われてウトウト……。その”睡魔”、実は春のせいだけではないかもしれません。

さまざまな専門家による耳より&お役立ち情報を発信している「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時28分~放送中)。今回は、日本でも珍しい睡眠専門医で、睡眠・呼吸メディカルケアクリニック「RESM新横浜」院長の白濱龍太郎先生に、睡眠に重要性とぐっすり眠るためのアドバイスをうかがいました。

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なぜ睡眠は必要? 睡眠不足によるリスク

そもそも、なぜ人間には睡眠が必要なのでしょうか。

「人間にとっての睡眠はスマホの充電と同じ。日常生活の中で頭を使うとパワーの残量が減るため、リセット=修復する時間が必要になります。それが睡眠です」(白濱龍太郎先生、以下同)

睡眠不足により、集中力がなくなる、物忘れが多いなどの症状をはじめ、蓄積により深刻な健康障害を引き起こす危険も。

「睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気は、ヒューマンエラーに基づく事故につながります。また不眠は、鬱病などの心の病気や認知症、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めることも明らかになっています(注1)。”良い睡眠”により、事故の防止とともに、心と身体の健康作りを目指しましょう」

※注1:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」(平成26年3月)

1日に必要な睡眠時間は?

では、実際に1日どのくらいの睡眠時間が必要なのでしょうか。

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「年齢、性別、国籍などにより違いますが、一般的には6時間半~7時間半の睡眠をとると病気の発病率が低くなると言われています」

【年齢別 必要睡眠時間の目安】

赤ちゃん(幼児)→13時間~14時間

10代→7時間半

20代→7時間

30~40代→6時間半~7時間

50~60代→6時間

「年齢を重ねると睡眠時間は短くなります。加齢とともに、良い睡眠のために必要不可欠なホルモン”メラトニン”と”セロトニン”の働きが落ちてくるため、睡眠が持続せず、浅い眠りになってしまうのです」

時間だけじゃない! 良い睡眠とは?

睡眠に重要なのは時間だけではありません。また、注意したいのが「寝つきがいいから、良い睡眠」と思うのは間違い。ぐっすり眠れない理由は「寝つき」「中途覚醒」「早朝覚醒」と大きく分けて3つあり、寝つきが良くてもぐっすり眠れていないため慢性睡眠不足状態ということもあるそうです。では、”良い睡眠”とは、どういうものでしょうか。

「睡眠には、身体を休めるための浅い眠り”レム睡眠”と、脳を休める深い眠り”ノンレム睡眠”があります。ノンレム睡眠には三段階あり、一番深いステージ3が重要です」

睡眠の状態は、正しくは専門医療機関などでしか計測できませんが、スマホのアプリや、Fitbit(フィットビット)、Apple Watchなどで睡眠段階を図ることができるので、まずは利用してみてはいかがでしょうか。

ぐっすり眠るためのポイント

良い眠り=ぐっすり眠るためには、どんなことを心がければよいでしょうか。

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【ポイント1】寝る1時間前からはスマホNG

「メラトニン(眠るためのホルモン)や交感神経を働かせるためには、ブルーライトを浴びないようにすること。スマホを見ながらの寝落ちは一番NGです!

1日の終わりは、スマホやPCを閉じて、1日を振り返り、自分と向き合う時間に使いましょう。雑多な情報や周囲に流されるのではなく、自分の生活や目標を客観的に冷静に見つめなおすことが、結果的に睡眠時間を確保することにつながります」

【ポイント2】入浴で身体を温める

「入浴により体の深部体温を上げ、その後、下がるタイミングで眠気を感じます。寝る1時間半~2時間前の入浴が効果的です」

【ポイント3】夜、ヨーグルトを食べる

「脳と腸内細菌は密接な関係(脳腸相関)にあり、乳酸菌を摂取し腸内環境を改善することで快眠につながります」

春だから眠い……と思っていた人も、もしかすると慢性的な睡眠不足なのかもしれません。本当にぐっすり眠れているのか? 白濱先生のアドバイスを参考に、まずは確認することから始めてみましょう。

取材協力:白濱龍太郎先生。睡眠専門医/医学博士/日本睡眠学会認定医。「睡眠」「呼吸器内科」「在宅医療」を専門とするクリニック「RESM新横浜」院長。「見るだけでぐっすり眠れる深睡眠ブック」(宝島社)、「人生が劇的に変わる睡眠法」(プレジデント社)、良質な睡眠(内外出版)など、睡眠についての著書を多数執筆し、講演・テレビ出演など幅広く活躍中。

オフィシャルHP:http://www.resm.info/

白濱龍太郎先生も出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時28分からのOAも要チェックです!

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看護師の書いた糖尿闘病記
夫の糖尿病と闘い、克服していった生々しい記録。勇気が出ます
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カロリーや糖質の数字にこだわって健康になれる?

患者さん自身が糖尿病を治す!(2)

 

糖尿病だから「食べてはいけない」、「何カロリー以下」、「糖質は何グラム以下」と制限を強要するように指導される、あるいは意識過剰になって必要以上に制限するのは心から健康になれますか?一生続けるのでしょうか?東京衛生病院の杉本正毅先生が推進する「自分らしい食と健康との気持ちよい関係性」について、糖尿病の食事療法をふまえて考えてみます*

患者さんがおいしく食べる食生活(食文化)を大切にする意義を考える

糖尿病は大雑把にいうと、糖尿病になりやすい遺伝素因をもった方が歳をとったり、運動が減ったり、体重が増えたりして発症する病気です。

治療の食事療法には、カロリー(エネルギー)や、血糖値上昇に関係する栄養素の糖質(炭水化物の大半を占めます)を制限する方法などがあります。

エネルギー制限食

糖尿病診療ガイドライン2016によると、1日の総カロリー(エネルギー)、その50~60%を炭水化物量、20%をたんぱく質、残りを脂質に分けて数字目標を設定します。「糖尿病食事療法のための食品交換表第7版」などを参考に、食品ごとの単位(1単位80kcal)を計算して1日何単位を摂取するのか決定する方法や、炭水化物量を1g当たり4kcalで計算する方法などでカロリーや栄養成分を制限する食事療法です。

糖質制限食

糖質制限食にはさまざまなやり方があるようですが、1日に食事に含まれる糖質130g未満(1食あたり20~40g程度未満)を目標とする方法がもっとも普及しているようです(詳細はロカボ・オフィシャルサイトを参照してください)。

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たとえば、主食のご飯1杯(150g)はカロリー(エネルギー)量が約250kcalで糖質は約55g、食パン1枚(60g)はカロリー量が約160kcalで糖質は約26gあります。

となると、何カロリーあるいは糖質何グラムに囚われて、自分がいままでおいしく食べてきたことを我慢する、もしくは食べてはいけないと思いがちになります。

食事のカロリーや糖質量のことで頭がいっぱいになって、必要以上に制限する人もいますが、健康が手に入ったとしても、そんな生き方は長く続くのでしょうか?

一生続けるのは幸福と言えるでしょうか?

一方、ついていけない人はどのようにしたらいいのでしょうか?

医療者からの食事制限の厳しい指導がつらい、カロリーや栄養成分を徹底して制限することがつらい、厳しい食事制限を望まない人は、このままでは取り残されてしまいます。

そこで杉本先生は、患者さんが「今までおいしく食べてきた食生活」と、自身の健康に適量となる食事内容とのバランスをとれるようにするカーボカウントの考え方を患者さんにマスターしてもらい、患者さんが自立して主体的に取り組む薬物療法最適化プログラムを推進しています(参照:表1、おいしく食べて糖尿病を改善するコツ)。

表1:エネルギー制限食、糖質制限食、カーボカウント

  エネルギー制限食 糖質制限食 カーボカウント
エネルギー量 標準体重×身体活動量 規定なし 初診時の食生活の聴き取りに基づき、実行可能なエネルギー量を提案する(多くは1800~2200kcal/日)
炭水化物量 総エネルギー量の50~60%、蛋白質20%以下、残りを脂質 糖質130g/日未満 患者さんの嗜好、食文化を尊重しながら、炭水化物比率(総エネルギー量の30~60%、多くは200~275g/日程度)、実行可能な炭水化物摂取量を提案する
  1. *:エネルギー制限食の総カロリー(エネルギー)量(Kcal):標準体重*1×身体活動量*2
  2. *1:標準体重:身長(m)×身長(m)×22〔Body mass index(BMI)22換算〕
  3. *2:身体活動量:デスクワーク主体:25~30、立ち仕事などが主体:30~35、力仕事が主体:35~
提供:杉本正毅先生

「おいしく食べる」と「栄養を摂ること」は違います

杉本先生は、「カロリーや栄養バランスに縛られずに柔軟な食生活を楽しむことを、患者さんが主体的に取り組んでほしい」との願いを持っています。

しかし、糖尿病の食事療法の現状を見ると、「おいしく食べることと、栄養を摂ることは全く別物で、違いをわかっていない残念な風潮があります」と警鐘を鳴らしています。

本来、食とは私たちに生きる喜びを与え、人と人を繋いだり、私たちの幸福にとってなくてはならない文化的な営みであるはずです。

ところが最近、「血糖値を上げないダイエット」、「体重を減らすダイエット」など、食の持つ生物医学的な意味ばかりがクローズアップされた結果、糖質制限食の流行の陰に隠れて、「食で悩む人々」が急増しています。

こうした時代だからこそ、「糖尿病でも『自分らしく食べる』ということの大切さを患者さんに伝えることが大切である」と先生は訴えます。

生物医学的な側面ばかりを強調する食事療法には注意が必要

日本には古くから「お任せ医療」と呼ばれる文化がありました。

それは、患者さんは医学的なことは分からないから、治療を医者に丸投げしてしまうことを指します。

しかし近年、インフォームド・コンセント(説明と同意)の普及や患者さんの権利意識の向上によって、日本の医療は大きく変わりつつあります。

特に、毎日の食事管理や運動によって血糖管理、体重管理が患者さんに委ねられている糖尿病治療では「医師が患者さんを管理し、すべてを決定する」という伝統的な診療スタイルから、「患者さんが糖尿病を管理する。それゆえ、医師は患者さんを支援し、すべての決定を患者さんと共有する」という患者中心医療へシフトすることが必要です。

近年、米国糖尿病学会/欧州糖尿病学会は毎年発表する声明のなかで、「患者中心医療」の重要性を強調しています。

しかし、日本にはまだまだ「医師が患者さんを管理する」という伝統的な診療スタイルが根強く残っていて、その結果、医師から「カロリー制限」や「糖質制限」を強いられて、苦しんでいる患者さんがたくさんいます。

1990年代から世界の医療は大きく変わりました。

それは医師の主観や経験だけでなく、臨床疫学研究に基づく根拠に基づいて医療を行おうとする取り組みで、根拠に基づく医療(Evidence Based Medicine:EBM)と呼ばれています。

そして、実はこうした根拠に基づく医療が皮肉にも、医師が患者さんを管理しようとする医師中心主義の診療実践の理論的根拠となっているのです。

しかし、EBM提唱者たちの本来の定義をみると、「患者さんの希望に基づいて、現在得られる最良の根拠を、良心的に思慮深く用いること」と記載されています。

杉本先生は、現在の食事療法に纏わる論争は、「患者さんがどのような食事を望んでいるか」という大切な前提が無視された“患者不在の論争”が繰り広げられていると嘆いています。

そして、糖質制限食が良いか、エネルギー制限食が良いかという議論の前に、まず患者さんが食事に何を望んでいるのか?を議論することが大切であると訴えます(表2)。

こうした目的にもっとも適した実践方法が、先生が提唱している基礎カーボカウント法という食事管理法です(参照:おいしく食べて糖尿病を改善するコツ)。

表2:患者中心主義の医療にシフトするために考えるべきこと

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提供:杉本正毅先生

ダイエット目的の糖質制限食と糖尿病治療としての糖質制限食の違いに注意が必要

糖質制限食に関しては、ネット文化としても浸透しており、ダイエット志向の人に受け入れられ、体重減少効果が早いといった恩恵があります。

しかし、糖尿病をもった患者さんが糖質制限食を取り入れる際にはさまざまな注意が必要になります。

第1に糖尿病薬を服用せずに血糖値を正常化するためには厳格な糖質制限が求められます。それに耐えられるかどうかを見極める必要があります。

さらに、糖質を悪魔のような存在と捉えたり、食後高血糖を極端に危険なものとして捉え、読者に恐怖感を与えるようなネット記事や本にも注意が必要です。

糖質制限食の有効性を示す論文ばかりを示して、糖質制限食以外の食事療法を否定するような記述にも注意が必要です。

こうした糖質を極端に制限する食事管理法は一部の人には適していても、その実践には多くの犠牲を伴うことから、自分に合うかどうかを見極めることが大切です。食事は私たちの幸福の礎ともなる大切な文化的な営みです。

常に「自分らしい食とは何か」を忘れないでほしいと思います(図1)。

ある患者さんは次のように語って下さいました。

「『糖質制限』という世界に一歩足を踏み入れてしまうと、そこに存在する理論にまずは自分の今までの『食』はすべて否定されてしまいます。ものすごいショックでした」

最後に先生のtwitterの投稿をご紹介します。

栄養を摂ることと食べることの違い

食べるという時、それは医学的な側面だけでなく、文化的な側面を含みます。食文化は長い年月をかけて培われたものですし、人と人を繋ぎ、幸福に欠かせない役割を担っています。何より食べることは心が喜ぶものでなければなりません。

でも近年、「栄養を摂ること」の意味が肥大化して、食べることの文化的な意味が損なわれてきているような気がしています。その結果、健康になりたいのに幸福になれない人たちが増えています。

僕は病気を持つ人が食の持つ大切な役割を見失わないように、『健康と食の気持ち良い関係』を保つことが出来るように支援していきたいと思っています。

図1:「自分らしい食とは何か」

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提供:杉本正毅先生

患者さんの食文化と自分の健康に適した食事の内容とのバランスが重要

杉本先生は、患者さんがカロリーや栄養バランスに縛られず、健康のための適量となる食事内容と、これまでの食生活や食文化との調和をはかることで健康との心地よい関係を維持してもらうために、薬物療法適正化プログラムを導入しています。

同プログラムの治療に取り組んだ患者さんは、「自分の健康に適した食事の内容と、自分の膵臓のはたらき(血糖コントロールに関わるインスリンを分泌します)の限界がわかり、それとともに自分らしい食べ方の妥協点が見えてきました」と、本人が自立して積極的に治療に取り組んでいます。

患者さんがこれまで長い間にわたって大切にしてきた食生活だからこそ、患者さんが主体となって治療に取り組むことが重要なのです。そのために、患者さんと相談しながら食事のことや治療に関することを決定していく決定共有アプローチが重要なのです。

次回は、カーボカウントの考え方を活用した患者さん中心の食事管理法について紹介します。

図2:食事療法における決定共有アプローチ(Patient-centered approach)

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提供:杉本正毅先生

 

*記事に関しては以下をもとに作成しました。

  • 2018年11月22日開催:第40回荒川糖尿病フォーラムの杉本正毅先生の講演「“自分らしく食べる”を支援するカーボカウントを活用したエンパワーメント・アプローチ」
  • 杉本正毅 (@DiabetesCafe) Twitter
  • https://twitter.com/diabetescafe
  • ナラティヴ・カフェ Narrative Cafe Diabetes Cafe:糖尿病診療におけるナラティヴ・アプローチ
  • http://sugimotomasatake.com/
  • カーボカウント研究会 カーボカウントで楽しい生活
  • http://www.carbocounting.com/blog/

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糖尿病の人は「アルコール」に注意 

連休に飲み過ぎないための7つの対策

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 お酒は適量を飲むと、ストレスを解消できる効果を期待できるが、量が増えると確実に心と体の健康を損なう原因になる。糖尿病のある人は、アルコールの飲み過ぎによるダメージを受けやすいという調査結果が発表された。

 休日が続くと、アルコールを飲み過ぎてしまいがちになる。米国糖尿病学会(ADA)などは、アルコールとの「上手な付き合い方」を紹介している。

つい飲み過ぎてしまうのがお酒

 アルコールに含まれるカロリーは1gあたり7kcalで、脂肪の9kcalに次いで高カロリーだ。カロリーの他に栄養成分はほとんど含まれない(非蒸留酒には糖質が含まれる)。

 はじめは「少し」と思っていても、つい飲み過ぎてしまうのがお酒だ。さらに、アルコールには食欲を高める作用もあり、食べ過ぎて肥満の原因になる。

 アルコールに強い体質かどうかは遺伝によって決まり、日本人は4~5割程度がお酒に弱い遺伝子をもっているとされる。下戸にとっては宴席で何を飲むかというのは、切実な問題だ。

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適量であれば血糖コントロールが良好という報告も

 アルコール摂取量と糖尿病などのリスクはJカーブの関係にあるとされる。血糖コントロールは、アルコールの摂取量が適量であると良好で、飲み過ぎると悪化するという、Jカーブ現象が報告されている。

 アルコール摂取と糖尿病の発症リスクを調べた研究でも、純アルコール量で約20~25g程度の飲酒によりリスクが低下し、それより大量に飲むとその効果は打ち消られるという報告がある。

アルコールを飲むときの注意点

 米国糖尿病学会(ADA)は、糖尿病とともに生きる人がアルコールを飲むときに、下記の注意が必要だとアドバイスしている。

純アルコール量で約20~25gが限度

 厚生労働省の指針では、1日のアルコール摂取量の目安を、純アルコール量で約20g程度だとしている。これをアルコール飲料に換算すると、ビールは中びん1本(500mL)、日本酒は1合(180mL)、焼酎0.6合(約110mL)、ウイスキーはダブル1杯(60mL)、ワイン1/4本(約180mL)、缶チューハイ1.5缶(約520mL)が目安となる。

 アルコール健康医学協会によると、血液中のアルコール濃度0.02~0.04%なら「爽快期」で、さわやかな気分になれる。このときはまだ、皮膚が赤くなったり、陽気になったりする程度だ。0.05~0.10%は「ほろ酔い期」。体温が上がり、脈が速くなったりする。

 一般的に、純アルコール量で約20~25gを限度とするのが上手なお酒の飲み方といえる。これは、「爽快期」を維持して酒を楽しみ、酒量が増えたとしても「ほろ酔い期」でとどめておける量だ。

 体重約60kgの人が日本酒にして2合のお酒を30分以内に飲んだ場合、アルコールは約3~4時間体内にとどまる。それより多い量のお酒を飲むと、アルコールが体内から消失するまで約6~7時間かかる。

 これには個人差があるため、体質的にお酒に弱い人や女性はもっと長い時間がかかる。深夜まで飲んでいると翌朝起床後まで体内にアルコールが残っているため、二日酔いにもなりやすいので注意が必要だ

「糖質ゼロ」でもカロリーは「ゼロ」ではない

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 「糖質ゼロ」「カロリーオフ」といった表示をしたビールや発泡酒などの酒類が店頭をにぎわしている。しかし、「糖質ゼロ」と表示してあっても、カロリーは「ゼロ」ではないので注意が必要だ。健康増進法に基づく栄養表示基準では、飲料では100mL当りで糖質0.5g未満であれば「糖質ゼロ」と表示でき、熱量(カロリー)が20kcal以下であれば「カロリーオフ」と表示できる。

 実際には、量を少なくしていても糖質が含まれていたり、カロリーもある場合がある。そもそも酒類のカロリーは、糖質の量よりもアルコール度数の方が影響は大きい。アルコールは栄養表示基準で1g当たり7kcalで計算される。100mLは約100gなので、アルコール分5%であれば100mL当たり35kcal。ビール350mL(レギュラーサイズ)では、糖質も含まれているので、カロリーは140kcalくらいになる。

 オーストラリアでの研究によると、糖質ゼロのビールをよく飲んでいる人は「普通のビールより健康的だ」と思い込み、より多くの量を飲んでしまう傾向があるという。大量に飲むと余ったカロリーが体内に蓄えられ、肥満になりやすくなるので注意が必要だ。

寝る前の飲酒は睡眠の質を下げる

 アルコールは寝つくまでの時間を短縮させるので、寝酒に使っている人は少なくない。しかし就床前に飲んだアルコールは、少量でも睡眠の後半部分を障害することが知られている。つまり、寝つきは良いが夜中に目覚めてその後なかなか眠れない「中途覚醒」が起こりやすくなる。

 睡眠の質を高めたいのなら、就床前にはアルコールを飲まないのが望ましい。アルコールが体内から消失するまでにおよそ6~7時間がかかる。就床6時間前までに飲まないようにすると、気持ちの良い睡眠を得られる。

飲み過ぎは体にも心にも良くない

 適量の飲酒は気分を良くし、リラックス効果もありストレス解消になるが、飲み過ぎは心にも体にも好ましくない影響を及ぼす。また、強いストレスを感じているときにお酒で解消しようとすると逆効果になることもある。

 糖尿病のある人では、糖尿病のない人に比べ、飲酒による事故や死亡のリスクが高いことが、フィンランドのヘルシンキ大学病院の研究で明らかになった。

 研究チームは、計43万4,629人を対象に平均7.1年間の追跡調査を実施した。うち糖尿病ある人が20万8,148人で、その76%が飲み薬のみで治療を受けていた。

 糖尿病のある人の飲酒に関連する死亡リスクは、糖尿病のない人に比べ、飲み薬を服用している男性で1.71倍に、女性で2.10倍に上昇した。

 インスリン注射を行っている人では、治療がより複雑になる。飲酒に関連する死亡リスクは、インスリン注射を行っている男性で6.92倍に、女性でも10.60倍に上昇した。

糖尿病の人を支える心理的・社会的なサポートが必要

 「糖尿病の自己管理は心に大きな負担をもたらします。毎日インスリンを注射し、血糖値をチェックし、食事や運動も管理し、血糖コントロールを良好に維持するのは大変なことです」と、ヘルシンキ大学病院のレオ ニスカネン教授は言う。

 糖尿病とともに生きる人々は、とくに血糖コントロールがうまくいかないときに、大きなストレスを抱え不安に陥りやすい。糖尿病の治療は大きな精神的な負担を強いるので、アルコールを飲むことでストレスを解消しようとする人がいても無理のないことだ。

 「糖尿病とともに生きる人々を支える心理的・社会的なサポートが必要です。医師や医療スタッフは、糖尿病患者のストレスを効果的に軽減しサポートするために何が必要か、よく考えて対策しておく必要があります」と、ニスカネン教授は指摘している。


アルコール(米国糖尿病学会 2017年10月16日)

The relationship between alcohol consumption and glycemic control among patients with diabetes: the Kaiser Permanente Northern California Diabetes Registry(Journal of General Internal Medicine 2008年3月)

Alcohol as a risk factor for type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis(Diabetes Care 2009年11月)

VicHealth National Community Attitudes Survey: awareness and behaviours of low carb beer drinkers(VicHealth 2010年12月)

Diabetic patients are more at risk of death from alcohol, accidents and suicide(欧州内分泌学会 2018年10月12日)

Excess mortality in Finnish diabetic subjects due to alcohol, accidents and suicide: a nationwide study(European Journal of Endocrinology 2018年10月12日)

[ Terahata ]

日本医療・健康情報研究所

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