血糖自己測定(SMBG)の苦痛や理解が糖尿病のコントロールに影響

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 血糖自己測定(SMBG)に苦痛を感じる1型糖尿病や2型糖尿病の患者は、苦痛を感じない患者と比べて、精神的な苦痛を抱え、その重要性を十分に理解できておらず、血糖コントロールも悪化しやすい可能性のあることが、関西電力医学研究所などの研究グループの調査で明らかになった。

糖尿病患者と担当医へのアンケート結果

関電医学研究所

 研究は、関西電力医学研究所所長の清野裕氏(関西電力病院総長)、副所長の矢部大介氏、田中永昭氏らの研究グループによるもの。

 SMBGはインスリン治療中の1型糖尿病患者や2型糖尿病患者の血糖コントロールに不可欠なものだが、指先の穿刺が必要で、患者に精神的な負担や苦痛をもたらすことが課題となっている。

 研究グループは、全国42医療機関で血糖自己測定をしている1型糖尿病、2型糖尿病の患者2,165人と担当する医師142人を対象に、血糖自己測定や生活の質(QOL)に関するアンケート調査を実施。

 その結果、血糖自己測定をすることに痛みを感じる患者は、血糖自己測定の重要性を十分に理解できておらず、精神的にも苦痛を感じており、QOLが低下していることが示唆された。また、痛みを強く感じる患者は、血糖コントロールも良くないことが分かった。

1型糖尿病患者の46.0%、2型糖尿病患者の37.5%が「血糖測定は苦痛」

 アンケートは2016年10月から2017年1月にかけて横断的に実施し、患者には気分状態に関する「POMS2」調査票と糖尿病治療に関連したQOLに関する「DTR-QOL」調査票のほか、独自に開発した2種類のSMBGに関する質問票を用いた。また、担当医には独自に開発したSMBGに関する質問票を用いた。

 その結果、1型糖尿病患者では46.0%が、2型糖尿病患者では37.5%が「血糖測定に苦痛を感じるか」という設問に「まあまあそう思う」「かなりそう思う」と回答した。

 そうした患者群では、苦痛を「ほとんど感じない」「あまり感じない」と回答した患者群と比べてPOMS2スコアが高く、DTR-QOLスコアが低かったほか、HbA1c値が高く、血糖コントロールが不良であることが分かった。

 また、「SMBGに苦痛を感じる」と回答した患者群では、SMBGが重要だと肯定的に回答する患者数が有意に少ないことも明らかになった。

 さらに、SMBGの重要性に対する患者の認識の有無は、担当医が「血糖測定の記録を診察のたびに毎回チェックしている」という問いに対する回答と相関しており、担当医が適切なアドバイスを行うと患者のSMBGに対する理解度は向上することが示された。

血糖自己測定には適切なアドバイスが必要

 担当医が患者の日本糖尿病協会の自己管理ノートに記載された測定結果をしっかりと確認して適切なアドバイスを与えることで患者が血糖自己測定の重要性を理解でき、さらには痛みが軽減されることも示唆された。

 「患者がSMBGの意義を十分に理解できるように、担当する医師が測定結果をしっかりと確認して適切なアドバイスを与えることが重要」と、研究グループは述べている。

 研究成果は、2018年3月4日にアジア糖尿病学会機関誌「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版で公開された。

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関西電力医学研究所

Mental distress and health‐related quality of life among type 1 and type 2 diabetes patients using self‐monitoring of blood glucose: A cross‐sectional questionnaire study in Japan(Journal of Diabetes Investigation 2018年3月4日)

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