【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】2型糖尿病は「膵臓がん・大腸がん・肝臓がん」リスク増加 がん予防のために高血糖状態は改善を (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト

【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】2型糖尿病は「膵臓がん・大腸がん・肝臓がん」リスク増加 がん予防のために高血糖状態は改善を

2020.7.15

【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】

2型糖尿病は「膵臓がん・大腸がん・肝臓がん」リスク増加 

がん予防のために高血糖状態は改善を (1/2ページ) お酒は楽しく!

 生活習慣病の2型糖尿病は、高齢の患者が多く日本では65歳以上が70%を占める。同時に、他にも高齢でかかりやすい病気はいろいろあるだろう。その代表格が「がん」。2型糖尿病とがんリスクについては、2013年、日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会の報告が詳しい。委員会のメンバーのひとり、国立国際医療研究センター研究所の植木浩二郎糖尿病研究センター長が説明する。

 「日本人で2型糖尿病とリスク増加が関係しているのは、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんです」

 まず、膵臓がんから見ていこう。血糖値をコントロールするインスリン(ホルモンの一種)は、膵臓のβ細胞で作られる。2型糖尿病になると、血糖値をコントロールするインスリンの効きが悪くなり(インスリン抵抗性)、インスリンが必要以上に分泌されるようになる。この状態が続くとβ細胞や膵臓に負荷がかかるため、がん細胞が生じるのではないかと思われるかもしれない。だが、実態は違うようなのだ。

 「膵臓がんの生じる場所は、インスリンを分泌する細胞とは別なのです。なぜ2型糖尿病で膵臓がんのリスクが上がるのかは、よくわかっていません。また、膵臓がんが進行したことでインスリン分泌が低下し、血糖コントロールがうまくいかなくなることもあります」

 

 膵臓は、インスリンを分泌する内分泌部と、消化液(膵液)を出す外分泌部がある。植木医師によれば、膵臓がんは膵液を出す部分で生じることが多いという。早期段階では自覚症状はないので気づかず、進行して内分泌部にも影響を及ぼし、インスリンの通り道を阻むようなことになると、「急に血糖値が高くなった」といったことにつながると考えられている。

 2型糖尿病が先か、膵臓がんが先か。いずれにしても関係が深いという。

 「インスリン抵抗性で、血中のインスリン量が増える高インスリン血症も、がんに悪影響を及ぼします。インスリンは、細胞の増殖因子でもあるため、がん細胞ができると増殖の後押しをしてしまうのです」

 高インスリン血症では、肝臓内で作られるホルモンの一種・IGF-1の活性型も増えるという。IGF-1はインスリンのような増殖因子だが、インスリンの働きよりも強力。IGF-1が増え過ぎるとがん細胞増殖の後押しをさらにしてしまうのだ。

 「肝臓や大腸などでは、がんの芽のような細胞が日々生じています。免疫で排除していますが、2型糖尿病で高インスリン血症になると、免疫で排除する以上にがん細胞の増殖が進む可能性があるのです」

 がん予防のためにも、高血糖状態はぜひ改善を。そして、定期的にがん検診(別項参照)も受けておくことが転ばぬ先の杖といえる。大腸がんや肝臓がんについては次回紹介する。 (安達純子)

 

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